【ゴルフ場レビュー】加茂ゴルフ倶楽部(市原市)
ゴルフを愛する皆さん、練習してますか?
今回は千葉県市原市の「加茂ゴルフ倶楽部」からラウンドレポートをお届けしていきます。
名匠・富澤誠造氏がコース設計を担当した同倶楽部は、美しい景観や戦略性に富んだレイアウトを特徴とし、OUTコースは日本庭園風に仕立て、INコースは自然林を最大限に活かした設計となります。
ちなみに名匠亡きあと、1984年の関東プロゴルフ選手権の開催を機に、当初のOUT/INコースは入れ替えられているそうです。
上品で静謐な空気感を漂わせるクラブハウス
18ホール・6,746yardで構成される同倶楽部は、ドライビングレンジと2面のパッティンググリーンに加え、アプローチ&バンカー練習場を備えています。
立派な松の木が出迎えてくれるクラブハウスは、和のテイストを活かした上品な仕立てです。
広々としたレセプションも、ちょっとした高級旅館のような雰囲気を醸し出しています。
レセプションからロッカールームへと向かう通路には、こじんまりとしたショップコーナーが併設されています。
ロッカールームも、どことなく厳かな雰囲気。割り当てられたロッカーには、通路の三和土(たたき)で靴を脱ぎ、上がり框(あがりかまち)からアクセスします。
準備を済ませたら、マスター室の横にある「本日のグリーンコンディション」をチェックしつつ、最終調整へと向かいます。ちなみにグリーンは、1グリーン制を採用しています。
心穏やかに最終調整できそうな、雰囲気のある練習設備
パッティンググリーンは、ほどよく傾斜がついた大きなグリーン×2面を備えています。
この日のグリーンスピードは「8.3ft」と、やや遅めの設定です。
アプローチ&バンカー練習場は、道路を挟んでパッティンググリーンの反対側にあります。この道路はカートだけでなくクルマも通るので、横断の際には十分にご注意ください。
ピンが立っている疑似グリーンの奥は、木々が生い茂ったOBゾーンになっています。万が一、バンカーショットが“ホームラン”になるとボールを無くすリスクがあるので、こちらもご注意を。
全10打席(うち左用が1打席)のドライビングレンジは、パッティンググリーンの奥、坂を下った少し離れた場所にあります。
利用料金は、1コイン(24球)で390円。球貸し用のコインは、あらかじめマスター室で購入しておくことをお忘れなく!(もしも忘れてしまうと、往復するのが難儀です)
距離は250yardで打ち下ろし。奥に行くほど狭くなっているので、実戦を想定したショット練習がしやすいでしょう。
ただし、本コースと隣接しているため、9:30以降はアイアンのみという制限が入ります。
エンジョイ派よりもアスリート系ゴルファーにおすすめ!
それではティーオフ! この日は日本庭園風のINコースからスタートです。
10番ミドル(白ティから378yard)は、気持ちのいい打ち下ろし。
続く11番ロングは、白ティからでも570yard、青ティからは590yardというタフな設定です。
乗用カートは自走式でしたが、フェアウェイへの乗り入れは不可。この日は強い日差しが照りつける猛暑日だったので、日傘を活用しながらラウンドしました。
グリーンは全体的に2段グリーンが多めなので、できる限り“ピンと同じ段”に付けたいところです。
14番ショートも距離があり、白ティからでも185yardという設定。グリーンの左右や奥は林に囲まれているので、花道狙いが堅実です。
いつもより長く感じたフロントナインを終え、ランチタイムです。
この日は迷わず、「具だくさん冷やしそば(うどんもあります)」をセレクトしました。デザートのマンゴープリンが、喉を心地よく通っていきました。
自然林を最大限に活かしたOUTコースも、INコースと同じく打ち下ろしからスタート。1番ロング(白ティから564yard)は左ドッグレッグなので、左の山裾を狙うか、“飛ばし”に自信があれば山の中腹を大胆に狙っていくと距離を稼げます。
2番ミドル(347yard)は、ビギナー泣かせの谷越え。
続く3番ショート(134yard)は、これまたビギナー泣かせの池越えです。この2ホールでボールを無くさなければ、スコアも安定するかもしれません。
9番ミドル(310yard)は珍しく距離が短いので、右サイドから遠回りで攻めていくのがスマートです。
どことなく厳かで、ホール毎の個性が際立っている「加茂ゴルフ倶楽部」は、エンジョイ派よりもアスリート系ゴルファーにおすすめ。回れば回るほどに、チャレンジ精神をくすぐられることでしょう。