ゴルフを愛する皆さん、練習してますか?
今回は千葉県市原市の「ゴルフ5カントリー オークビレッヂ」からラウンドレポートをお届けしていきます。
奇才と呼ばれる設計家、デズモンド・ミュアヘッド氏が手掛けた同ゴルフ場は、英国のアーサー王伝説をモチーフとした造形美と戦略性を兼ね備え、多くのゴルファーを魅了しています。来たる9月には、JLPGAツアーの「ゴルフ5レディス」の開催を控えているため、コース管理やホスピタリティもバツグンです。

普段よりも+1時間の余裕をもって、優雅な朝食を
圏央道「市原鶴舞IC」から約15分、同じく「木更津東IC」から約30分の位置にある同ゴルフ場は、千葉県でも屈指の難コースとして知られる一方、ホスピタリティの高さにも定評があります。

中世ヨーロッパを想わせるゲートをくぐり、新緑のワインディングを高揚感とともに駆け上っていくと……

右手に重厚感のある石造りのクラブハウスが見えてきます。

ぐるりと迂回してクルマを横付けすると、研修生風のスタッフさんが、テキパキとゴルフバッグを降ろしてくれました。

まずはチェックインです。レセプションの雰囲気がこんな風に上質だと、ジャケットを着る甲斐があると感じます。

今回のプレーフィは、ランチ別の平日セルフで11,550円+ゴルフ場利用税750円。そして、ビュッフェ形式の朝食が自動的に付いてきます。

ロッカールームは、名門コースなどでよく見られる、いくつかの個室にセパレートされた落ち着きのある仕立てです。

ひとつひとつのロッカーもゆとり十分で、身支度を整える所作まで知らず知らずのうちに丁寧になる雰囲気です。

身支度を整えたら、さっそく練習……の前に、優雅な朝食タイムです。

ビュッフェ形式の朝食は、和洋を揃えたホテルクオリティ。それもそのはずで、同ゴルフ場にはスイートルームを備えたホテルも併設されているのです。
というわけで、同ゴルフ場でプレーする日には、普段よりも+1時間ほど余裕を持って到着することをオススメします。
行き届いた練習施設&無料のドリンクサービスも
食べすぎアラートが鳴る胃袋を抱えつつ、ラウンド前の最終調整に向かいます。

グリーンスピードは普段はもう少し速いそうですが、この日はエアレーションを施したばかりとのことで、やや遅く感じるぐらいの9.0feetでした。

練習施設は、ドライビングレンジ/アプローチグリーン/練習グリーン×2という構成です。

また、気軽に利用できる「コンディショニングルーム」も用意されているので、ストレッチを優先したいアスリート系のゴルファーはこちらをどうぞ。

メインの練習グリーンは広大かつ“ポテトチップ”ならではの起伏もあるので、他のプレーヤーに配慮しながら、ロングパットの調整もしておきたいところです。

アプローチグリーンは、ドライビングレンジに向かう道すがらに用意されています。

ドライビングレンジは全長250yardで、全16打席のうち半分ほどは屋根付き。

貸出ボールは、1コイン30球で550円という設定でした。

ちなみに「コンディショニングルーム」とつながっているカフェでは、無料のドリンクサービスが提供されています。

ただし、コーヒーマシンはじっくりと抽出する本格仕様なので、時間に余裕をもってご利用ください。
印象的なホールが連続する、ドラマチックなコースレイアウト
本格コーヒーの薫りに癒されながら、いつもよりも落ち着いた気分でスタートです。

コースレイアウトは、プロトーナメント対応の全長7,024yard・パー72。各ホールには、アーサー王伝説をモチーフとした名称が与えられ、モニュメントなども配置されています。

また、うねうねとしたポテトチップグリーンに加え、コース全体も起伏がダイナミックなので、ちょっとした運・不運に左右されるところも面白さのひとつになります。

この日は、「ST.GEORGE AND THE DRAGON(セント・ジョージとドラゴン)」と名付けられたINコースの10番ミドル(レギュラーティから380yard)からスタートです。

乗用カートはリモコン式。後席モニターからも、コースレイアウトやグリーンの傾斜&ピンポジションの確認、スコア入力などが可能です。

ちなみに、「やはり難しいのか……」と感じさせる案内看板もありました。

11番ミドル(同355yard)は、距離こそ短いながら、大きなクロスバンカーとグリーンの左サイドに面した池が、戦略性を高めています。

グリーンの左側には、ティーショットの際の目標となる「ストーンヘンジ」が配置されています。

13番ロング(同452yard)は、グリーンの手間に横切るクリークが、戦略性や景観の美しさとともに心理的なプレッシャーをもたらしています。

印象的なホールはまだまだ続きます。「LOCH LOMOND(ロッホ・ローモンド」と名付けられた14番ショート(同165yard)は、縦長のアイランドグリーンがターゲットです。

この景観を目に映した瞬間に、筆者は早くも「晴れた日にまた来たい!」と思っていました。

INコースのもうひとつのショート、17番(同142yard)は、伝統的な・型にはまったという意味をもつ「CONVENTIONAL(コンベンショナル)」という名称の通り、ごくありふれたパー3として設計されたそうです。
その一方、左手前のバンカーは、「日本一あごの高いバンカー」とのこと。絶対に入れたくないけれど、せっかくなので体感してみたいような気持ちもほんの少しだけ芽生えます……。

ちなみにグリーンコンディションは、エアレーション直後とは思えないほどバツグンでした。

18番ミドル(同397yard)は、クラブハウスに向かってティーショット! まだお腹は空いていないけれど、ランチタイムはこの後すぐです。

こなれた感じでテーブル席に座り、2度目の食事を楽しみます。

今回は通常のランチメニューはスルーして、アペタイザーメニューの「うなぎの肝焼き(800円)」+「サラダバー単品(800円)」をチョイス。
右下の小皿は、同伴者がおすそ分けしてくれた「鶏ハラミとキャベツの炒め(1,320円)」です。
完全にビールが欲しくなる絵面ですが、ここは我慢。どれもこれも本当に美味しいので、グルメの方もきっと満足するはずです。

食後には再びカフェに立ち寄り、心とお腹を落ち着かせるスイートなラテをテイクアウトしました。

「NEW FOREST(ニューフォレスト)」と名付けられたOUTコースの1番ミドル(同349yard)は、もっともフラットで、もっとも真っすぐなレイアウトになっています。

3番ロング(同529yard)は、もっとも距離のある左ドッグレッグ。左サイドはOBが浅めなので、左ドッグレッグのセオリー通り、右サイドから遠回りルートで攻めていきます。

続く4番ショート(同207yard)は、ホール名にもなっている「ROAST BEEF(ロースト・ビーフ)」を模った、ユニークな砲台グリーンを特徴としています。

さらに続く5番ミドル(同342yard)は、「THE LAKE DISTRICT(レイク・ディストリクト)」と名付けられた名物ホール。
攻略ルートは、池越えの“アイランド・フェアウェイ”経由もしくは左側のフェアウェイから行く2通りがありますが、この日のようなティーマークであれば、前者一択になるでしょう。

ちなみに“アイランド・フェアウェイ”経由なら、橋を渡っていく楽しさも付いてきます。

8番ショート(同147yard)は、池を越えた先にある縦長の3段グリーンがターゲット。池のプレッシャーをスルーして、ピンと同じ段を狙っていきたいところです。

とはいえ、筆者はセーフティファーストで、真ん中の段を狙っていきました(苦笑)。

クラブハウスから見える9番ミドル(同345yard)は、グリーンを囲む池が、悲喜こもごもなドラマを演出していました。

プロトーナメントを開催するコースの魅力は、隅々まで行き届いたメンテナンスに加え、テレビ観戦時の面白さが大きく膨らむ点にもあります。また、開催前後にはグリーンスピードも速くなるので、「プロの舞台を体感してみたい」という好奇心旺盛なゴルファーは、そのタイミングを狙ってみるのも一考でしょう。