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【初心者向け】グリーンのディボット跡(ピッチマーク)の直し方と注意点

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コラム
2024-07-24

グリーン上のピッチマークを放置する行為は、ゴルフにおける重大なマナー違反です。

しかし「ピッチマークの直し方がわからない」という初心者の方もいるでしょう。

そこで、本記事ではピッチマークの直し方や注意点をわかりやすく解説します。

「あの人はマナーができていない」と影でコソコソ言われないためにも、ポイントをおさえておきましょう。

ピッチマークの直し方と手順

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グリーン上にできたピッチマークの直し方と手順を解説します。

間違った方法で行うとグリーンを痛めてしまうおそれがあるので、しっかりご確認ください。

手順は次のとおりです。

1. もっとも芝が盛り上がっているところから芝を寄せる 2. 周囲の芝も同様にして芝を寄せる 3. パターの底でならす

順番に見ていきましょう。

手順1:もっとも芝が盛り上がっているところから芝を寄せる

ピッチマークを見つけたら、まずはもっとも芝が盛り上がっている部分を見つけましょう。

見つかったら、くぼみの外側から中央に向かって斜めにグリーンフォークを刺します。

そして、フォークを立てるように芝を真ん中に寄せてください。

もし芝が盛り上がっている部分がみつからなければ、手順2に進んでいただいて大丈夫です。

手順2:周囲の芝も同様にして芝を寄せる

手順1と同様にして、ピッチマークの周囲から芝を真ん中に寄せていきます。

ピッチマークの四方から、まんべんなく芝を寄せ集めるようにしてください。

手順3:パターの底でならす

芝を寄せ終わったら、最後にパターの底で軽くトントンと叩いて表面を平らにならせば終了です。

このとき、めんどくさがってスパイクでならしてはいけません。

なぜかというと、スパイク跡が残って表面がデコボコになってしまうからです。

表面ができるだけ平らになるよう、パターもしくはウェッジを使うようにしてください。

ピッチマークを直すときの注意点

ピッチマークを修復するとき、グリーンフォークの先端から持ち上げるように動かしてはいけません。

芝の根っこが切れてしまい、再生しなくなるからです。

ですので、グリーンフォークはかならず「立てる(起こす)」ように動かしてください。

このとき、ピッチマークの真ん中に芝を「寄せる(集める)」イメージを持つといいでしょう。

初心者ゴルファーだけでなく、まれに経験者でも間違ったやり方をしている人を見かけるので要注意です。

ティーでピッチマークを直す方法

万が一グリーンフォークが手元にない場合は、ティー(ロングティー)を使ってピッチマークを直すこともできます。

やり方はグリーンフォークと一緒で、くぼみのまわりにティーを斜めに刺し、周囲から芝を真ん中に寄せ集めればOKです。

その代わり、2本足タイプのグリーンフォークとくらべて芝を集める回数が増えて時間がかかる、慣れないときれいに仕上がらないといったデメリットがあります。

ですので、ティーを使うのはやむを得ないときに限定し、ふだんはグリーンフォークを使うようにしましょう。

ピッチマークとディボットの違い

ここで「ピッチマークとディボットって何が違うの?」という方もいると思うので、軽く触れておきます。

ピッチマークとはディボット跡の一種で、ボールがグリーンに落下した際にできた「くぼみ」のことです。

ボールが関係しているため、別名「ボールマーク」とも呼ばれます。

一方のディボットは、ショットをしたときにクラブによって削られた「芝の塊」のこと。

そして、その跡地を「ディボット跡」と表現します。

一般的には、グリーン上にできたものを「ピッチマーク(ボールマーク)」、フェアウェイにできたものを「ディボット(跡)」と使い分けるので、この際に覚えておくといいでしょう。

ピッチマークの修復に使うグリーンフォークの種類

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ピッチマークの修復に使うグリーンフォークですが、実は以下の3種類があるのをご存じでしょうか?

1. 2本足タイプ 2. 1本足タイプ 3. スパイダータイプ

2本足タイプ

爪(足)が2本ついたグリーンフォークです。

グリーンフォークの中ではもっともメジャーな形で、ゴルフ場のマスター室に備え付けてあるもののほとんどがこのタイプだと思います。

初心者の方でも比較的使いやすいのが特徴です。

1本足タイプ

2本足タイプの次に一般的なのが、1本足タイプのグリーンフォークです。

爪(足)が1本しかないことから、地面への接地面積が小さく、芝へのダメージが少ないという特長をもっています。

その反面、2本足タイプと比べてやや扱いが難しく、慣れるまで多少時間がかかるというデメリットがあります。

スパイダータイプ

まるでタコのように足が数本ついた、新しいタイプのグリーンフォークです。

特徴は、その使いやすさにあります。

1. ピッチマークに刺す 2. 軽くひねる 3. 引き抜く たったこれだけで、簡単にピッチマークを修復できる優れものです。

グリーンフォークに比べて素早くピッチマークを直せるので、気になる方はチェックしてみてください。

ピッチマークを直すタイミング

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ここまで読んで、特にゴルフ経験の浅い方は「ピッチマークはどのタイミングで直せばいいんだろう?」と疑問に思うかもしれません。

結論をいうと「プレーに差し支えがない限りいつでもいい」というのが答えですが、主に「グリーンに上がったとき」と「ピッチマークの存在に気づいたとき」と覚えておくといいでしょう。

グリーンに上がったとき

ピッチマークを直すタイミングの一つめは、グリーンに上がったときです。

これには、2つの目的があります。

第一に、自分のつけたピッチマークを1秒でも早く修復するため。

第二に、自分のピッチマークが他人のプレーの邪魔にならないようにするためです。

ピッチマークが残ったままだと、芝が枯れてしまうだけでなく、同伴競技者のボールの転がりに影響を与えてしまう可能性があります。

まずはグリーンに上がったら、自分のピッチマークを探して修復することを優先しましょう。

ピッチマークに気づいたとき

グリーン上にピッチマークを見つけたら、自分のものでなくても率先して直しましょう。

ゴルファー全員がこのような心構えを持っていれば、ゴルフ場をいつまでも綺麗な状態で楽しめるからです。

残念なことに、ゴルフ場の口コミを見ると、必ずといっていいほど「グリーンがピッチマークだらけだった」という評価を見かけます。

何が残念かというと、ピッチマークだらけであることはもちろん、その状態をまるでゴルフ場の責任であるかのように書いている点です。

グリーンがデコボコなのは、なにもゴルフ場やコース管理者だけの責任ではありません。

わたしたちゴルファーの責任でもあります。

なぜなら、そのようなグリーンになってしまったのは、ピッチマークの存在に気づきながら皆が「見て見ぬふり」をした結果だからです。

「高いお金を払ったのに!」と言いたくなる気持ちもわかります。

ですが、今後も綺麗なゴルフ場でプレーを楽しみたいなら「自分もコースを守っている」という自覚を持っておくべきではないでしょうか。

ピッチマークを直さないとどうなる?

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ピッチマークの直し方や手順を解説してきました。

ここで、ピッチマークを放置した場合の問題点について考えてみることにしましょう。

グリーンが痛む

そもそもピッチマークを放置すると、グリーンが傷んでしまいます。

これは、グリーン面がくぼんだままになるだけでなく、芝が枯れて死んでしまうのが原因。

グリーンのあちこちに茶色い斑点があるのは、ピッチマークを放置した結果です。

なお、ピッチマークの修復までにかかった時間と芝が再生するまでの期間の目安は、以下のとおりです。

・15分以内に修復:1日 ・1時間後に修復:1週間 ・1日後に修復:1か月

少し放置しただけで、修復までに長い時間がかかるのがわかると思います。

他人のプレーの妨げになる

ピッチマークがそのままだと、他人のプレーの妨げになる可能性があります。

なぜなら、くぼみにボールが当たると転がりに大きな影響が出てしまうからです。

たとえば、ライン上にピッチマークがあることに気づかずパターを打った場合、カップインしたはずのボールが蹴られてしまうおそれがあるということです。

このように、ピッチマークの修復は「同伴者に対する思いやり」でもあります。

マナーのない人だと思われる

ピッチマークを直すのは、ゴルフマナーの基本中の基本。

ですので、修復を怠れば「マナーがない人」というレッテルを貼られても仕方がないと考えておきましょう。

ちなみに、2023年1月に発行されたルールブックには「コースをしっかりと保護すること-例えば、ディボットを元に戻す、バンカーをならす、ボールマークを修理する、不必要にコースを傷つけない。(ゴルフ規則1.2a)」という文言が追加されました。

ルールブックにわざわざ追記されたということは、ピッチマークを直さない「マナー違反者」がまだまだ多いということ。

恥ずかしい思いをしないためにも、ゴルフマナーはしっかりおさえておきましょう。

ピッチマークに関するルール

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最後に、ピッチマークに関するルールをおさらいしておきましょう。

ゴルフはルールをちゃんと把握しておくのも、マナーの一環ですよ。

ライン上にあるピッチマークは直せる?

ライン上にあるピッチマークは無罰で修復することができます。

これは、「プレーヤーはできるだけ元の状態にパッティンググリーンを復元するための合理的な行動をとることによって罰なしにパッティンググリーン上の損傷を修理することができる。(ゴルフ規則13-1c)」によります。

ちなみに、スパイク跡も直すことができますが、エアレーションや自然の力による損傷については直せないので注意しましょう。

ピッチマークのくぼみにボールが止まったら?

ピッチマークのくぼみにボールが止まった場合は、無罰でボールを拾い上げ、修復することができます。

ボールがグリーンに埋まってしまった場合も同様です。

また、ボールを拾い上げたあと、汚れを取るために拭くことも許されています(ゴルフ規則13-1b)。

なお、ボールを拾い上げるさいはマークを忘れないようにしましょう(マークせずに拾い上げた場合は1罰打)。

まとめ

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グリーン上のピッチマークの直し方は

1. もっとも芝が盛り上がっているところから芝を寄せる 2. 周囲の芝も同様にして寄せる 3. パターの底でならす

という手順でした。

ピッチマークの修復は、ゴルファーのもっとも基本的なマナーのひとつです。

大事なお客さんとのコンペなどで恥をかかないように、しっかり覚えておきましょう。

その他のグリーン上のマナーについては、下の記事でまとめています。

あわせてご覧ください。

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ライター

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たけち
20 記事
ゴルフ歴15年以上のライターです。ゴルフ未経験の方でも「わかりやすい」と感じていただけるような文章づくりを心がけています。趣味はゴルフ観戦、映画鑑賞、読書。ジョーダン・スピースが大好きです。

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