【初心者ゴルファー向け】クラブセッティングの基本的な考え方
「ゴルフを始めたばかりでクラブセッティングのやり方がわからない」
「とりあえず14本持っていけばいいのかな?」
初心者ゴルファーの人にとっての最初の壁が、クラブセッティングかもしれません。
クラブセッティングは、スコアアップを目指すうえでとても重要なポイントです。
今回は、クラブセッティングの基本的な考え方と、初心者におすすめのクラブセッティングをご紹介します。
クラブセッティングとは?
ゴルフにおいて、ラウンドで使えるクラブの最大本数は14本です。
クラブセッティングとは、その14本のクラブをどのように組み合わせるかを考え、構成することです。
ゴルフクラブの種類
ゴルフクラブには、次のようにさまざまな種類があります。
ドライバー
フェアウェイウッド(FW)
ユーティリティ(UT)
アイアン
ウェッジ
パター
上記の中にも、たとえば「7番アイアン」や「6番アイアン」といった「番手」が存在するため、その種類は30近くにのぼります。
クラブセッティングの奥深さ
そんなたくさんのゴルフクラブの中から、自分が使う14本を選ぶ作業は、単純そうで実は奥深いものです。
クラブセッティングは、次のようにさまざまな要素に合わせて行います。
自分の腕前
プレースタイル
コースコンディション
コース難易度
初心者のうちは、ボールを打つのに必死で、クラブセッティングなど考える余裕はないかもしれません。
でも、徐々に腕前が上がるにつれ、クラブセッティングの重要性に気づきはじめるはずです。
なぜなら、クラブセッティングによって、スコアが大きく変わってしまうからです。
ゴルフクラブは、たった14本しかありません。
しかし、その組み合わせは「無限大」で、とても奥深いものなのです。
クラブセッティングがスコアに影響する理由
理由は3つあります。
・スイングの癖
・クラブの得意・不得意
・重量フロー
それぞれ解説しますね。
【理由①】スイングの癖
ゴルファーのスイングの癖によって、打ちやすいクラブとそうでないクラブがあるからです。
少し専門的な話になりますが、たとえば下から「あおる」ような打ち方の人は、アイアンは打ててもフェアウェイウッドが苦手な傾向があります。
ですので、このようなタイプの人であれば、フェアウェイウッドは入れずに、ユーティリティやアイアンを中心にしたクラブセッティングのほうが高スコアが出やすいです。
このように、クラブセッティングはスイングの癖に合わせて組むことが重要です。
【理由②】クラブの得意・不得意
極端な話、キャディバッグの中に得意なクラブだけを入れれば、スコアはすぐに良くなります。
理由は簡単で、ミスが減るからです。
たとえば、あなたがユーティリティが得意なら、アイアンを少なめにしてユーティリティ中心にすればよいのです。
キャディバッグの中身が得意なクラブばかりなら、精神的な負担も減り、ナイスショットの確率が上がるでしょう。
反対に、苦手なクラブばかりだと、苦手意識からミスが連発します。
【理由③】重量フロー
重量フローとは、ドライバーからパターまでの、ゴルフクラブの重さの「流れ」のことです。
ゴルフでは、クラブが短くなるにつれ、右肩上がりに重量が増えるのがセオリーです。
しかし、その法則を崩してセッティングすると、ミスが連発します。
なぜなら、重量フローが崩れると、プレーヤーは振りにくさを感じるからです。
重量フローについてはやや上級者向けですが、頭の片隅に入れておくだけでも、スコアアップや上達のヒントになります。
【初心者向け】クラブセッティングの基本的な考え方
初心者ゴルファーの方は、次を基準に考えましょう。
ボールが上がりやすいクラブを選ぶ
重量フローを考える
振り切れる範囲で重くする
見栄を張らない
それぞれ詳しく解説します。
ボールが上がりやすいクラブを選ぶ
初心者のうちは、できるだけボールが上がりやすいクラブを選ぶようにしましょう。
なぜかというと、たとえば3番ウッドのようなボールが上がりにくく難しいクラブを使うと、スイングに変な癖がつきやすいからです。
ボールを上げやすいクラブとは、次のようなクラブです。
ロフト角が大きい
シャフトが柔らかい
ボールを上げやすいクラブほど、簡単に打てます。
重量フローを考える
先述した通り、重量フローとは、クラブ重量の「流れ」のことです。
クラブセッティングでは、下記のようにクラブが短くなるにつれて段階的に重量を重くしていくのがセオリーです。
クラブの種類 | 重量 |
ドライバー | 300g |
3番ウッド | 315g |
5番ウッド | 320g |
7番ウッド | 325g |
5番ユーティリティ | 370g |
6番ユーティリティ | 380g |
7番アイアン | 420g |
8番アイアン | 427g |
9番アイアン | 434g |
ピッチングウェッジ | 442g |
アプローチウェッジ | 465g |
サンドウェッジ | 477g |
この法則が崩れると、振りにくさを感じ、ボールに当たらなくなったりダフったりなどのミスが出やすくなってしまいます。
特に、クラブを単品で購入する場合は、重量フローが崩れやすいので注意しましょう。
初心者のうちは、ショップ店員さんのアドバイスを受けながらセッティングするのが無難です。
振り切れる範囲で重くする
ゴルフクラブは軽すぎると手打ちになりやすく、反対に重すぎるとフィニッシュまで振り切ることができないからです。
クラブを購入する際には、ショップで何球か試し打ちをさせてもらい、自然と振り切れる重さかどうかをチェックしてください。
見栄を張らない
ゴルフが上手くなりたい、スコアを良くしたいと思うなら、ゴルフセッティングで見栄を張るのはやめましょう。
たとえば、初心者なのに「〇〇プロが使っているから」という理由でクラブをそろえると、100%失敗します。
なぜなら、プロが使っているクラブは重量がかなり重く、パワーがなければ使いこなせないものがほとんどだからです。
最初のうちは、できるだけ簡単なクラブを使って、変な癖をつけないようにしましょう。
初心者におすすめのクラブセッティングの例
あくまで一例ですが、初心者ゴルファーの方におすすめのクラブセッティングの例をご紹介します。
クラブの種類 | 本数 |
ドライバー(11度~13度) | 1本 |
フェアウェイウッド(5番、7番) | 各1本 |
ユーティリティ(5番、6番) | 各1本 |
アイアン(7番、8番、9番) | 各1本 |
ウェッジ(ピッチングウェッジ、アプローチウェッジ、サンドウェッジ) | 各1本 |
パター | 1本 |
「12本しかないじゃないか!」と思いませんでしたか?
初心者の方の場合は、これだけあれば十分だと思います(これでも多いかもしれません)。
実際にラウンドしてみると、14本はおろか、12本も使うことはほとんどありません。ゴルフ経験の長い中級者でも同じです。
初心者用クラブセットを買うのもおすすめ
初心者の方の場合は、キャディバッグとクラブが一式になった「初心者用クラブセット」を購入するのもおすすめです。
ドライバーからパターまで最低限のクラブがそろっているほか、次のメリットがあるからです。
・初心者でも使えるスペック
・重量フローで悩む必要がない
・単品で買うより圧倒的に安い
・キャディバッグがセットになっていてお得
初心者のうちは、クラブセットでゴルフそのものに慣れることを優先し、上手くなってきたら新しく買い換えればよいでしょう。
その頃にはゴルフクラブの知識がつき、ある程度自分でクラブ選びができるようになっているはずです。
初心者はゴルフクラブ7本で十分?
結論からいうと、初心者の方であれば、7本あれば十分だと思います。
何なら、スコアが80台前後の人でも、7本で十分でしょう。
ゴルフクラブは、ルール上、最大14本までキャディバッグに入れることができます。
しかし、14本すべてを使いこなせるのは、かなりの上級者になってからです。
というのも「14本すべてを使いこなせる」とは、各クラブごとの飛距離を正確に打ち分けられることを意味するからです。
たとえば、7番アイアンと8番アイアンで10~15ヤード差を打ち分けられる人なら、キャディバッグに入れる価値はあるでしょう。
でも、7番アイアンと8番アイアンの飛距離がほとんど変わらないなら、どちらか1本で事足りると思いませんか?
使わないクラブを抜いたほうが、キャディバッグが軽くなるのでとても楽です。
クラブが少ないと「キャディバッグが貧相に見える」という人もいますが、本数が少ないならスリムで持ち運びがしやすいキャディバッグにすればOK。
クラブは少ないほうが、選択肢が減ってプレーが楽になりますよ。
クラブセッティングに関するよくある質問
初心者ゴルファーの方に多い、クラブセッティングに関するよくある質問をまとめました。
ドライバーはかならず入れるべきですか?
個人的には、ドライバーが苦手なら、別に入れなくてもいいと思います。
僕の友人にも、ドライバーをほとんど使わずにシングルハンディを保っている人がいるからです。
クラブセッティングには、できるだけ苦手なクラブを入れないことが、スコアアップの秘訣。
ですので、もしドライバーに苦手意識があるなら、最初から抜いておくという選択肢もアリです。
ただ、ドライバーで飛ばすのはゴルフの醍醐味でもあるので、いずれは打てるようにしたいですね。
プロは3番ウッドを入れていますが、初心者も入れるべきですか?
3番ウッドは初心者の人にはおすすめしません。
なぜなら、3番ウッドはロフトが小さく、ボールが上がりにくいからです。
おそらく、初心者の方の場合、3番ウッドをまともに打てるようになるまでは、かなりの時間が必要でしょう。
3番ウッドの購入は、ある程度スコアが出せるようになってからで十分です。
5番アイアンとユーティリティはどっちがいいですか?
絶対に「ユーティリティ」です。
理由は第一に、ユーティリティのほうが圧倒的にボールが上がりやすいからです。
そして第二に、ユーティリティはソールが広く、ダフリに強いからです。
ユーティリティなら、多少手前をダフっても、ボールが前に飛んでくれます。
初心者のうちは、2~6番といったロングアイアンは使わないほうがよいでしょう。
初心者ゴルファー向けクラブセッティングのまとめ
今回は、初心者ゴルファーの方に向けて、クラブセッティングの基本となる考え方を解説しました。
クラブセッティングは、スコアメイクのうえで、とても大切な要素です。
初心者のうちから意識しておけば、中級者や上級者になったときに、よりゴルフを楽しめるようになると思います。
ぜひ今回の記事を参考にしてくださいね。