【ゴルフ場レビュー】相模カンツリー倶楽部(大和市)
神奈川県大和市にあるメンバーコースです。
1931年9月27日に9ホールが仮開場し、その後18ホールが完成。設計は、我孫子カンツリーを手がけた赤星六郎。
彼は、アマチュアでプロをおさせて唯一日本オープンで優勝した偉人です。
「夢と理想の表現を思いつつ、幾何学的ではなく芸術的なものに」と造られた、貴重な文化遺産的な存在です。
素朴でありながら気品を感じるこのコースを、今回はご紹介します。
クラブハウスの受付は、華美な装飾などなく驚くほど質素です。
近年、ホテルのようなクラブを見かけますが、全く真逆です。無駄を省いたこの空間は、名門という場所でありながら、なんとも温かみがあり親しみさえ感じてしまうのです。
練習場に隣接してアプローチ専用のグリーンがあります。
カゴにはオレンジのボールが用意されていて、自由に練習ができます。この場所でさえ、綺麗に整備されていているで、感心してしまいます。
アプローチは重要であり、当日の朝のルーティンとして必ず練習したい。そう思うゴルファーは多いのではないでしょうか。
もちろん、練習グリーンも併設されており、速さを知る上では欠かせない場所です。
コースはアップダウンのないフラットな18ホールです。レギュラー・ティーから6,172ヤードです。これはAグリーンで、Bグリーンは5,930ヤードと少し短くなります。
レディース・ティーはなくフロント・ティーがあり、レギュラーより200ヤードほど短くなります。ホールは、フラットで池は絡みません。
ブラインド・ホールが何ヶ所かありますが、ストレスを感じさせないほどフェアウェイは広々としています。
ただ夏場はラフが深く、ボールを見つけにくい。そこからの脱出はかなり厳しので、フェアウェイ・キープは必須です。
カートはなく、歩きのラウンドです。ですので、夏の暑い日は、かなり体力が消耗します。
グリーン付近に巨大扇風機が設置されていてますが、これは涼を感じるとは言いがたく、却ってボールの方向やパットにも少なからず影響を及ぼしているようです。
レストランは広々としていて、落ち着いた雰囲気です。メニューの種類は多くはなく、とてもリーズナブルです。
親子丼やお蕎麦など、一般的なものです。休憩時間は45分ほどで、それほど長くはありません。
バンカーには白い砂が敷き詰められ、この暑さにもかかわらずグリーンのコンデイションもよく、ピッチマークもほとんどありません。
メインテナンスの良さが高レベルの環境を作り出しています。
またキャディーさんも、とても教育されていて、気持ちよくラウンドができます。
街中にありながら、古い歴史を感じつつ設計者の理想のコースに挑戦してみてはいかがでしょうか。