メンタルに左右されずゴルフをプレーする方法【おすすめの練習も紹介】
「メンタルが弱く、いつも大叩きしてしまう」
「なぜか練習通りにプレーができない」
ゴルフというのは、技術力はもちろん、メンタルが大きく影響するスポーツです。
とはいえ私たちのほとんどは、プロのようにメンタルトレーナーをつけることが難しく、「どうやってメンタルを鍛えればいいかわからない」という人がほとんどでしょう。
そこで今回は、月イチゴルファーでも簡単にできるメンタルを鍛える方法をご紹介します。
メンタルさえ強くなれば、普段通りの力を発揮できるため、大幅なスコアアップを狙えますよ。
メンタルがゴルフに与える影響
「練習では上手く打てるのに、ラウンドだとミスショットばかり」
このような場合、メンタルが大きく影響している可能性があります。
というのも、ラウンドでは「毎ショットの待ち時間が長い」「同伴競技者の存在がある」など、平常心でショットを打つことがむずかしい状況だからです。
この記事を読んでいる人の中に、打ちっぱなしだと上手くドライバーを打てるのに、本番になるとなぜかチョロをしてしまうという人はいませんか?
このように、緊張したり不安になったりすると、人間というのはいつも通りにプレーすることが難しくなるものなのです。
なぜゴルフはメンタルに影響を受けやすいのか?
ゴルフがメンタルに影響を受けやすい理由は、主に次の5つです。
ミスショットのほうが多い
考える時間が長い
同伴競技者の存在
ゴルフ場という不慣れな環境
理想と現実のギャップを感じやすい
それぞれ説明します。
【理由①】ミスショットのほうが多い
ゴルフは、ナイスショットよりもミスショットの割合のほうが多く、メンタルが影響しやすいスポーツです。
アマチュアはもちろん、プロゴルファーであっても、18ホールすべてのショットにおいてミスなく完璧にプレーすることは不可能です。
特に経験値の少ないアマチュアゴルファーにとって、ショットのほとんどがミスと言っても過言ではありません。
そのため、途中で心が折れてしまう人も少なくないでしょう。
ゴルフでは「ミスが出るのは当たり前」と割り切り、いかにミスを引きずらずにプレーを続けられるかがスコアアップの鍵です。
【理由②】考える時間が長い
ゴルフは、ショットを打つ時間よりも考える時間のほうが長いため、他のスポーツ以上にメンタルの影響を受けやすい競技です。
実際に、1ラウンドの平均時間は4~5時間程度ですが、ショットを打つ時間はわずか数十分しかありません。
待ち時間が長いと、過去のショットを悔やんだり、次のショットに不安を感じやすくなります。
このためゴルフでは、待ち時間をどのように過ごすかが、メンタルを安定させる秘訣と言えるでしょう。
【理由③】同伴競技者の存在
同伴競技者の存在も、メンタルに影響するひとつの要因です。
ゴルフは2~4人一組でラウンドを行うのが通常で、「(同伴競技者から)どう見られているだろう」とプレッシャーを感じる人もいるのではないでしょうか。
たとえば、100ヤード程度のパー3では「グリーンに乗せて当たり前」という暗黙(?)の空気が漂い、いつものショットができないケースがあります。
同伴競技者からの影響を最小限に抑えられるよう、自分のプレーに集中できる環境づくりや工夫が大切です。
【理由④】ゴルフ場という不慣れな環境
「ゴルフ場」という非日常的な環境が、メンタルに影響を及ぼしている可能性もあります。
特にゴルフ経験が少ない人の場合、ゴルフ場そのものに慣れておらず、緊張や不安を感じやすいからです。
仕事も同様で、慣れた職場ならテキパキと要領良く動けますが、転勤などで異動した場合、慣れるまでは思いもよらぬミスが起こりやすいものです。
この場合は「ゴルフ場でプレーをする」という経験を積み重ねることで、徐々に環境に慣れて、メンタルが安定してくるでしょう。
【理由⑤】理想と現実のギャップを感じやすい
ゴルフは「理想とするプレー」と「現実のプレー」とのギャップが大きいほど、メンタルに悪影響を及ぼすものです。
多くの人は憧れのゴルファーのような華麗なプレーを思い描きますが、実際には想像通りのプレーをすることはできません。
たとえば450ヤードのパー5の場合、多くのゴルファーは「ドライバーで250ヤード飛ばして、2打目で200ヤード飛ばせば2オンできる」とイメージします。
しかし、実際にプレーしてみると、チョロや大スライスなどのミスを連発してしまい、結局ダブルボギー…。がっかりですよね。
このように、理想と現実との間にギャップがあるほど、メンタルに悪影響を及ぼしやすいです。
どうすればメンタルに左右されずにプレーできる?
先述した通り、ゴルフはメンタルに大きく左右されるスポーツです。
そのため、いかにメンタルの影響を少なくできるかがスコアアップの鍵となります。
ポイントは、次の5つです。
ゴルフというスポーツに慣れる
自分に期待しすぎない
プレショット・ルーティンを確立する
日頃からラウンドを意識した練習を行う
待ち時間を上手に過ごす
それぞれ詳しく解説します。
ゴルフというスポーツに慣れる
初心者ゴルファーの方や、年に数回しかゴルフに行けないという方は、できるだけランド回数を増やして「慣れる」という作業がおすすめです。
昔から「習うより慣れよ」という言葉があるように、メンタルトレーニングを学ぶよりも、経験を重ねて慣れてしまったほうが効果的だからです。
私自身も、ゴルフを始めたての頃は緊張や不安などから思うようにプレーできず「メンタルが弱いな…」と感じていました。
ですが、ラウンド回数を重ねるうちに慣れてしまい、気づいたときには平常心に近い状態でプレーできるようになりました。
メンタル面で弱さを感じている人は、単なる経験不足である可能性があるので、「習うより慣れよ」の精神でどんどんラウンド回数を増やすのがおすすめです。
自分に期待しすぎない
自分の実力に期待するのをやめてハードルを下げるのも、メンタルに左右されずにゴルフをプレーするコツです。
というのも、メンタルがやられる原因の多くが「こんなはずじゃない!」という怒りにも似た後悔の感情によるものだからです。
たとえば100ヤード程度のパー3に来たとき、ある程度ゴルフ経験のある人なら「できるだけピンに近づけてバーディーを取りたい」と思うでしょう。
しかし過度に期待しすぎると、シャンクや大ダフリなどの致命的なミスショットを犯してしまい、グリーンにすら乗らないという結果になってしまいます。
これは、自分への期待がいつしかプレッシャーとなり、いつも通りの動きができなくなるからです。
「グリーン近くに運べればOK」「ミスは誰にだってある」とハードルを下げてあげることで、プレッシャーが減り、普段通りのショットが打ちやすくなります。
プレショット・ルーティンを確立する
不安や緊張からスイングのリズムが崩れがちな人は、自分なりの「プレショット・ルーティン」を確立、導入することをおすすめします。
プレショット・ルーティンとは、打つ前の決まった動作のこと。
毎ショットで同じルーティンを繰り返すことで、リズムが整い、安定したショットを打てるようになります。
プレショット・ルーティンには、具体的に次のものがあります。
打つ前に3回素振りをする
ボールの後方からターゲットをジッと見つめる
右手でフェース面を合わせる
ワッグルをする
ピョンピョン飛び跳ねてリラックスする
上記以外にも、数多くのルーティンが存在し、正解というものはありません。
いろんなパターンを試しつつ、自分にとって心地よいと感じるルーティンを採用しましょう。
日頃からラウンドを意識した練習を行う
「練習だと上手く打てるのに、なぜかラウンドで同じように打てない」という人におすすめなのが、ラウンドを意識した練習です。
日頃から本番を想定しておくことで、過度に緊張したり不安になったりといった状態を避ける効果があるからです。
ショット練習では、ずっと同じクラブで打ち続けるのではなく、本番同様に1球ずつクラブを変えて打ってみましょう。
本番に弱い人は、おそらく上手く打てないと思います。
このとき、プレショット・ルーティンも同時に採用すると、より本番に近い緊張感で練習することができます。
待ち時間を上手に過ごす
ゴルフは最大4人でプレーするため、打つまでの時間がとても長いスポーツです。
待ち時間が長いと考える時間も増え、メンタルが不安定になりやすいので、待ち時間を上手に過ごすことが大切です。
もし手持ち無沙汰なら、「目土」をしながら時間をつぶしましょう。
目土とは、フェアウェイなどにできたディボット跡を修復する作業のこと。
作業中は無駄な思考がストップするので、メンタルを平坦に保つのに役立ちます。
目土にはゴルフ場をきれいに保てるというメリットがあるので、積極的に取り入れてみてください。
なお、目土の詳しいやり方については「なぜゴルフに目土が必要なのか?知らないと恥ずかしい目土のマナーについて」で解説しているので参考にしてください。
メンタル向上に役立つゴルフ界のレジェンドたちの名言
最後に、メンタルに効くゴルフ界の名言をいくつかご紹介します。
メンタル面に弱さを感じている人は、メモを残すなどして有効活用してください。
【青木功】人間は今ある自分のそれ以上でもそれ以下でもない。
日本ツアー51勝、アメリカPGAツアー1勝を誇る日本ゴルフ界のレジェンド、青木功さんの名言です。
人間というものは、自分の実力以上の力を発揮することはできません。
大事なのは、自分の力を過信せず、反対に卑下することもなく、目の前の一打に集中することなのです。
【ジャック・ニクラウス】過ぎた失敗は忘れ、目の前のショットに専念する。
メジャー18勝という、いまだに破られていない記録を持つ「帝王」ことジャック・ニクラウスの言葉です。
ゴルフというのは、常にミスショットがつきまとうスポーツ。
そんなものにいちいち反応していたら、心が持つわけがありません。
過ぎてしまったミスは忘れ、次のショットに全神経を傾け続けてきたからこそ、ニクラウスは誰も成し遂げなかった大記録を打ち立てたのでしょう。
【アーノルド・パーマー】ちょっとした見栄が、ゲームを台無しにする。
アメリカPGAツアーで62勝を挙げ、メジャー大会でも7勝という記録を持つ、アーノルド・パーマーの名言です。
ゴルファーなら誰しもが、憧れのプレーヤーを思い描きながらプレーするもの。
しかし、それは時に大きな「見栄」となって現れます。
むずかしいショットに果敢に挑戦するのもゴルフの醍醐味ですが、多くの場合、ゲームを破綻させてしまいます。
まとめ
今回は、ゴルフにおいてメンタルを安定させる方法をご紹介しました。
メンタルは先天的なものと思われがちですが、ちょっとした工夫をすることで、メンタルの影響を最小限に抑えることができます。
「練習通りにプレーできない」とお悩みの方は、ぜひ本記事の内容を取り入れてみてください。