こんにちは、ゴルフライターのとやです!
アマチュアゴルファーにとってスコアを大きく左右する可能性があるアプローチ。このアプローチショットで大切なのはズバリ距離感です。
この距離感をイメージとぴったり合わせていくにはどうしたらいいのでしょうか。大体の感覚で距離感を打ち分けるような天才肌のゴルファーばかりではありませんので、ある程度基準になるような目安が欲しいところ。
そこでアプローチの距離感をイメージしやすくするおすすめのポイントが「振り幅」です。振り幅でアプローチの距離を打ち分けることができれば、アプローチショットの平均点が上がってきてスコアが少しずつ縮まってくることでしょう。
アプローチを成功させるためのコツや考え方もあわせてチェックしていきましょう。
アプローチで距離感を揃えるには振り幅で決めること

アマチュアゴルファーのアプローチでの失敗と言えばやはり距離感がズレてしまうところにあります。
せっかくグリーン周りまでボールを運んできたにも関わらず、アプローチが予想以上に短かったり、オーバーして奥のバンカーに捕まってしまったり。
これではいくらショットが良くてもスコアアップにはつながりません。
ボールを打つときの単純なミスショットならば納得もできますが、しっかりボールにコンタクトしていても結果が悪い場合は自分のショットイメージと実際のボールの距離感がズレてしまっているんです。
そこでアプローチの距離感を合わせるために、振り幅である程度距離を決めてアプローチをしてみましょう。
アプローチを振り幅で決めるメリットは「迷い」がなくなる

アプローチを振り幅で決めてしまうことに抵抗を感じるゴルファーもいるかもしれません。しかしアプローチの距離感は振り幅を基準にしていくべきです。
その理由は振り幅によってアプローチの距離感が一定になってくると、あらゆる場面でのアプローチショットで迷わなくなるためです。
アプローチにおける自分なりの基準を作る、という意味ですね。これができているだけで残りの距離を見てどれくらいの振り幅でアプローチをすれば良いのかが明確に分かるようになります。
ここで注意したいのが傾斜や芝目の強さなど、状況によって常に変わる要因についてです。距離や傾斜、芝目の強さ、グリーンコンディションなど同じ場面で打てるアプローチなど存在しません。
しかし状況によって常に変わる要因については自分でコントロールができません。
そこで普段の振り幅によるアプローチの振り幅を決めてまずキャリーを整えていきましょう。ランの距離が長くなったり短くなったりする要因を複合的に考えてそこから足し算、引き算をすれば良いのです。
言葉にすると長くなってしまいますが
・傾斜と雨でランが短くなりそうだからランを20%短く考えてアプローチをしよう
・トーナメント開催直後でグリーンが早いから15%くらいランが伸びる
・グリーンの奥からのアプローチで下り傾斜だからランを30%以上伸ばして考えよう
などという組み立て方ができるわけです。
アプローチを振り幅で決めるとき大切になるのはキャリーとランの比率
アプローチを振り幅で決めるときに非常に大切となるのが、アプローチにおけるキャリーとランの比率です。
これは距離や使うクラブのロフト角にも大きく影響されるので、この振り幅ではキャリーとランはこれくらいの比率!と言い切ることができません。
ただロフト角においてどれくらいのキャリーとランの比率が出るのかを知っておけば、振り幅でアプローチの距離感を掴むために有効な情報となります。
クラブ | キャリー:ラン比率 | 目安 |
ピッチングウェッジ | 1:2 | キャリーの倍のラン |
アプローチウェッジ | 1:1 | キャリーと同等のラン |
サンドウェッジ | 1:0.7 | キャリーの7割程のラン |
グリーン周りからのアプローチではこのキャリーとランの数字が参考になるのではないでしょうか。
注目したいのは外的要因で変化するのはランがほとんど
ここでぜひ注目したいポイントがあります。
芝目や傾斜、グリーンの硬さなどの外的要因で変化していくのはランがほとんどなんです。アプローチでキャリーに影響を及ぼすような強風などに出くわす場面はそうそう多くはありません。
そのためアプローチを安定させるために必要なのは、キャリーを狙って打てるかどうかがポイントとなります。
そこでアプローチの距離感を振り幅で覚えておくのが活きてくるわけです。
つまりアプローチの距離感は、振り幅でキャリーの距離感を整えるのが全てです。傾斜などの外的要因で変化するのは、自分ではどうしようもないのでどれくらいのランが出るのかイメージしていくしかありません。
振り幅でアプローチの距離を打ち分けるときは時計の針をイメージしよう

アプローチの距離感を振り幅で覚えるときには、時計の針をイメージすると良いでしょう。
振り幅に応じて飛距離が伸びていきます。
ただアプローチをするときにいくつか注意点があるので、打ち方や気を付けるポイントをチェックしてみましょう。
手先のスイング厳禁!アプローチでは肩を回転させるイメージで
アプローチでは距離が短いためについつい手先で打ってしまう人も少なくありません。たしかに手は微調整がしやすいので頼ってしまう気持ちもわからなくはありません。
しかし手先でスイングをしてしまうと調整がしやすいことが逆にデメリットとなり、打ちすぎてしまったりショートしてしまったりと距離のバラつきが大きくなります。
せっかく振り幅でアプローチの距離感を揃えようとしているので、手を使わないイメージがとっても大切です。
手ではなく肩を回転させて振り幅を決めるイメージでスイングをすると振り幅を固定しやすくなりますよ。
またインパクトの力感も揃いやすいので、結果的にアプローチが安定します。
インパクトで緩めない!小さくてもヘッドを加速させるインパクトが大切
時計の針をイメージしてアプローチのスイングをするとき、インパクトにも気を配ってみましょう。
振り幅だけが揃っていてもインパクトの瞬間が緩んでしまうと、ヘッドの入る位置がズレやすくなります。そこで小さくてもトップからインパクトにかけてヘッドを加速させるようなイメージでインパクトするのがポイントです。
こうするとスイングの再現性が高くなり、ミスヒットの確率を大きく下げられるようになります。
ミスヒットしてしまうとアプローチの距離感が狂ってしまうので、インパクトの安定感はとても大切な要因の1つです。
アプローチは左足体重で重心移動を抑制しよう
スイング理論がたくさんあって、重心移動を積極的に使うスイングを心がけている方もいるかもしれません。
しかしそんな方でもアプローチだけは左足体重で重心移動をなるべく抑制してスイングするのをおすすめします。
アプローチで重心移動をしてしまうと、振り幅だけで距離をコントロールしたいのに、そこに重心移動という飛距離に影響を与える要因が増えてしまうためです。
左足に体重をしっかり乗せたらあとは肩の回転だけで、決めた振り幅で距離感を出していくようにしましょう。
ハンドファーストにしたグリップはそのまま固定してアプローチを
アプローチを打つときにハンドファーストに構えたら、そのグリップはそのまま固定してアプローチを打つようにするのが良いでしょう。
コッキングやリストリリースをしないのがアプローチを成功させるコツです。コッキングやリストリリースをしてしまうと、インパクトでどうしても手首の形がバラけやすくなります。
その結果フェース向きが一定ではなくなり方向性に悪影響を与える可能性が高くなるためです。
ただこれはある程度距離を残したアプローチでは距離が足りなくなったりするケースも出てくるので、あくまで短いアプローチに限ってグリップを固定してアプローチを行いましょう。
アプローチを振り幅でコントロールできるようになるためのおすすめ練習方法

アプローチを振り幅でコントロールできるようになるためにおすすめの練習方法を紹介します。
振り幅で距離を調整するだけとはいえ、やはり上達には欠かせないポイントやチェックしておかなければいけないことなどはあります。
逆に以下に紹介する練習方法を地道に積み重ねていければ、振り幅でアプローチの距離感が揃ってくるためグリーン周りから自信を持って寄せにいけるようになります。
正確なインパクトで距離感を揃えろ!1ヤードアプローチ
アプローチの距離感を揃えるために一番大切なのが、常に同じ場所でボールにコンタクトできているかという点。
インパクトする場所がバラバラではさすがに距離も揃いませんよね。
そこで正確なインパクトを身に着けるためにおすすめの練習方法が1ヤードアプローチです。
ポイントは
・1ヤードだけキャリーで打つ
・体の回転のみを使って重心移動はしない
・手首は固定する
この3つです。
実は1ヤードという非常に短い距離でありながら、最初練習をしてみるとなかなか難しいことに気付くはずです。
しかもこの練習の良いところは、実際にボールを屋外で打たなくても室内でも練習ができるところ。またスポンジボールなどで代用もできますので、お金を掛けずにアプローチが上手くなるオトクで効果的な練習方法です。
右手だけのアプローチ練習でスイングを整えろ!
アプローチは短い距離だからこそ失敗が許されません。しかしスイングのエラーがどこかで発生しているとアプローチでもミスをする確率が高くなってしまいます。
そこでそんなスイングエラーを発見、修正できるおすすめの練習方法が右手だけでアプローチ練習をすること。
やり方は簡単で、右手でやや短めにクラブを持ったら片手でアプローチをするだけ。
このときインサイドに引きすぎていればヘッドが落ちてダフりになってしまいますし、アウトサイドに引きすぎているとヘッドが浮きやすくなりシャンクやトップのミスが出やすくなります。
距離はやりやすい距離感で構いません。このとき注意すると良いポイントは右肘の通り道です。
右肘がトップからインパクト、フォローにかけて後ろから前にスムーズに動くようにイメージしてスイングしてみましょう。実際のスイングにも通じるので右手だけのアプローチ練習はイチオシの練習方法です。
ティーアップしたボールを打って高さを揃えよう

打ちっぱなし練習場などでぜひお試しいただきたい練習方法がティーアップしたボールでアプローチを打つ練習です。
※練習場によっては禁止されているところもあるようなので、事前に確認するようにしましょう。
このときボールの高さをしっかり揃えるのを意識するとグッドです。
スイング軌道が一定でなければ、アプローチでボールの高さが揃わないので意外にも難易度が高い練習方法です。
しかしこれができるようになるとインパクトのリアルロフトが揃うようになりますので、どんな状況下でもアプローチの距離感が整うようになります。
アプローチの距離感は振り幅で覚えるとグリーン周りが楽になる

パーオンさせるのがなかなか難しいアマチュアゴルファーでは、グリーン周りから寄せワンがどれだけ取れるかがスコアを伸ばしていくコツです。
グリーン周りから多用するアプローチショットは、ぜひ距離感を振り幅で覚えておきましょう。
これができるようになれば圧倒的にゴルフが楽になり、パーオンしなくても寄せワンが狙える確率がグンとアップします。
ぜひ振り幅でアプローチの距離感を掴んでみてくださいね。