ゴルフにおける理想的な練習頻度はどれくらい?レベル別に解説!
「ゴルフが上手い人って、どれくらい練習場に通っているんだろう?」
「頻繁に練習に通っているのに、なぜかスコアが良くならない」
ゴルフに限らず、あらゆるスポーツで目標を達成するには、それなりの練習量が必要です。
とはいえ、やみくもに練習量を増やしても、ゴルフは上達しません。
なぜなら、質の悪い練習をどれだけ繰り返しても、下手を身につけるだけだからです。
そこで今回は、ゴルフにおける理想的な練習頻度と、確実にスコアアップを目指す人におすすめの練習をご紹介します。
ゴルフにおける理想的な練習頻度とは?
アマチュアゴルファーの理想的な練習頻度は、現在のレベルや将来目指している目標などによって異なります。
たとえばプロのようにゴルフを生業としている人、もしくはプロレベルを目指している人なら、毎日のように過酷な練習を積む必要があるでしょう。
一方で、「100切り」や「90切り」といった趣味レベルであれば、プロほどの練習量は必要ありません。
そこで、理想的な練習頻度の目安を、レベル別に紹介します。
初心者ゴルファーの場合
ゴルフをはじめたばかりの初心者の方の場合は、週に2回以上の練習頻度が理想的です。
初心者のうちは、まだゴルフクラブの扱いに慣れていない段階で、できるだけ頻繁にクラブに触れる機会を作ったほうがいいからです。
とはいえ、かならずしもボールを打つ必要はありません。
グリップの握り方を練習したり、庭で素振りをしたりするのも、ゴルフの基本を身につけるうえで効果的な練習だからです。
ただし注意すべき点は、初心者のうちはレッスンなどを利用して正しい「型」を身につけるようにするべきだということです。
誰にも教わらずに独学で突き進んでも、悪いスイングを身につけてしまう確率が高いからです。
初心者のあいだは、構え方やスイングの基本を学び、可能な範囲内で繰り返し反復練習を行いましょう。
平均スコア100切りを目指す場合
安定して100を切りたい場合は、週に1~2回程度が理想的です。
週に1~2回ほど練習場通いと、月に1~2回ほどコースラウンドを繰り返せば、100切りのレベルに到達できるからです。
とはいえ、適当な練習を繰り返していても、安定して100を切ることはできません。
短期間で100切りという目標を達成するには、目的意識を持った練習が必要になるということを頭に入れておきましょう。
平均スコア80台を目指す場合
平均スコア80台を目指す場合は、すくなくとも週に2回以上の練習と、月に2回以上のラウンドが必要です。
このレベルになると、100切りのように「OBをなくす」「4パットしない」といった大ミスへの対策だけでは不十分だからです。
具体的には、ドライバーのフェアウェイキープ率を高めたり、100ヤード以内のショットを磨いたりといった、レベルの高い練習が必要になります。
80台を狙うには、ただボールを打つだけでなく、実践を想定した練習を取り入れましょう。
平均スコア70台を目指す場合
平均スコアが70台のレベルだと、最低でも週に4回以上の練習が必要でしょう。
実際に、サラリーマンをしながらアマチュア競技に出ている「トップアマ」と呼ばれる人たちは、寝る間も惜しんで毎日のように練習に励んでいます。
とはいえ「毎日練習場に通えば70台になれる」というわけではありません。
質の高い練習を毎日繰り返すことではじめて、トップアマを目指せるレベルになれるのです。
平均スコア70台というのは、生半可な気持ちでは到達できないレベルだと理解しておきましょう。
ゴルフを毎日練習しても上手くなれない理由
なかには「毎日打ちっぱなし練習場に通っているのに、全然上手くなれない」と嘆いている人もいるでしょう。
その原因として、次の理由が挙げられます。
練習内容に目的がない
フルスイングばかり練習している
ラウンドを想定していない
それぞれ解説します。
【理由①】練習内容に目的がない
いくら練習頻度が高くても、練習の内容に目的がなければ、上達に時間がかかってしまいます。
なぜなら、ゴルフの上達にはさまざまな「段階」があり、ひとつずつクリアしていくことで効率的にスコアアップできる仕組みになっているからです。
たとえば「スイングをきれいにしたい」という目的なら、素振りを毎日行うのがもっとも効果的な練習になるでしょう。
一方で「自分はいつも50ヤード以内の距離でミスをしている」と感じているなら、その距離を徹底的につぶすのが王道の練習です。
いずれにせよ、自分なりに課題を見つけ、それらを丁寧に解決していくのが正しい練習と言えるでしょう。
【理由②】フルスイングばかり練習している
結論から言うと、ラウンドでフルスイングをできる状況は、ティーショットを除いてほとんどありません。
実際のラウンドでは、傾斜があったり中途半端な距離が残ったりすることが大半だからです。
たとえば、左足下がりのような難易度の高いライでは、肩から肩までのコンパクトなスイングのほうがミート率が上がりミスの確率が減ります。
またピンまで残り50ヤードの場合は、多くの人にとってコントロールショットの距離になるでしょう。
このように、練習場でフルスイングばかり行っても、ラウンドで役立つことはほぼありません。
【理由③】ラウンドを想定していない
「なぜゴルフの練習をするのか?」と問われたとき、多くの人は「スコアアップのため」と答えるでしょう(なかには「暇つぶし」や「ストレス発散」という人もいるかもしれませんが)。
しかし、ほとんどの人はラウンドを想定して練習していないために、せっかくの練習が無駄になっているケースが多いです。
たとえば、向かい風が強いホール対策のために、ドライバーで低い球を打つ練習をしたことがあるでしょうか?
もし「無い」と答えるなら、ラウンドを想定した練習をしていない証拠です。
短期間でスコアアップを狙いたいなら、明日からラウンドを想定した練習に切り替えましょう。
具体的な練習方法については、のちほど詳しく解説します。
スコアアップにおすすめの練習内容
ゴルフの練習は頻度を増やせばよいというものではなく、繰り返しお伝えしているとおり、目的意識を持たなければいけません。
目的もないままただ闇雲に練習を行っても、スコアアップに必要な技術は身につきにくいからです。
ここでは、ゴルフでスコアアップを狙いたいという人におすすめの練習をご紹介します。
グリップの練習
「ゴルフの基本は正しいグリップから」と昔から言われる通り、グリップの基本がしっかり身についていなければゴルフの上達は望めません。
そのため、正しいクラブの握り方を癖づけるように、グリップの練習を行っておきましょう。
グリップの練習なら、時間がない人でも、自宅でテレビを見ながらでもできます。
「仕事が忙しくて練習場に行けない」という人にもおすすめの練習方法です。
アドレスの練習
グリップの練習と同様に大切なのが、アドレスの練習です。
アドレスの姿勢が間違っていると、体の回転が悪くなったりボールとの距離がバラバラになったりして、ボールを遠くへ正確に運ぶことがむずかしくなるからです。
自宅にある鏡などを利用して、常に正しいアドレスを取れるように練習をしておきましょう。
アドレスの練習であれば、グリップ練習と同じように自宅でもできるので、忙しく時間が取れない人でもおすすめです。
素振り
素振りはゴルフだけでなく、野球など他のスポーツにも共通する、もっとも重要な基礎練習のひとつです。
「素振りを一切しない」という人で、ゴルフが上手い人は皆無と言っても過言ではないでしょう。
素振りと言っても多種多様で、ゴルフクラブを使った一般的なものから、タオルを使った特殊なものまでさまざま。
目的の数だけ素振りの種類があるので、「安定したスイングを身につけたい」「ヘッドスピードを速くしたい」など、自分の目的に合った素振りを行いましょう。
ハーフショット
「ボールの方向性が安定しない」「ダフリやトップを繰り返している」など、初歩的なミスにつまづいている人にぜひ行ってほしい練習が、ハーフショットドリルです。
ハーフショットドリルとは、腰から腰までの振り幅でボールを打つ練習のこと。
「ビジネスゾーン」と呼ばれる、ゴルフスイングでもっとも重要なパートを効果的に鍛えることができます。
遠くに飛ばす必要はまったくないので、10~50ヤードをまっすぐ飛ばせるように繰り返し練習を行いましょう。
フルスイングの練習では決して得られない、ゴルフの基礎が詰まった練習方法です。
アプローチ練習
ハーフショットドリルの延長線上の練習として行ってほしいのが、アプローチ練習です。
実際のラウンドでは、フルショットをする回数よりも、短い距離でアプローチショットをする回数のほうが圧倒的に多いからです。
50ヤードや30ヤードといった距離を徹底的に練習してもよいですし、本番を想定して一球ずつ使用クラブや打つ距離を変えてもよいでしょう。
短期間でスコアアップを目指すなら、全体の球数の半分以上はアプローチ練習に費やすのがおすすめです。
パッティング練習
自宅でぜひ行ってほしいのが、パッティング練習です。
理由は単純で、スコアの4割をパッティングが占めるからです。
言い換えると、パッティング練習をおろそかにすると、スコアが縮むことはありません。
市販のパターマットを利用するのもアリですし、なければ絨毯(じゅうたん)の上でボールを転がしてもよいでしょう。
たとえば、1m先にターゲットとなるもの(空き缶やビール瓶など)を置き、それにボールを当てる練習をすると、出球の方向性を養うことができます。
ウェブサイトやYouTubeなどには、自宅でできるさまざまな練習方法が紹介されているので、参考にするとよいでしょう。
ラウンドを想定したシミュレーション練習
「練習では上手く打てるのに、ラウンドになると急にできなくなる」という人は、ラウンドを想定したシミュレーション練習が不足している可能性があります。
実際のラウンドでは、打ちっぱなし練習場のように、同じクラブで何球も打つことはほぼあり得ないからです。
本番に弱い人は、使用クラブやターゲット、距離を一球ずつ変更し、本番を想定した練習を行いましょう。
このとき、より本番に近い環境にするため、ゴルフ場のスコアカードを利用するのもおすすめです。
スコアカードに書かれた距離や規定打数をもとに、実際のゴルフ場を想像しながら「模擬ラウンド」を行うというわけです。
このようにラウンドシミュレーションをしておけば、ゴルフ場に行っても、練習場と同じ心理状態でラウンドすることができるようになります。
まとめ
今回は、ゴルフにおける理想的な練習頻度と、短期間でスコアアップを目指す人におすすめの練習内容をご紹介しました。
練習頻度を保つためのコツは、できるだけ毎日ゴルフクラブに触れる機会を作るということです。
そのためには、自宅でも簡単にできる練習方法を見つけておくのがおすすめです。