パターラインの読み方!誰でも簡単にできる10のメソッド
失敗しないパターラインの読み方を 10個ご紹介します。 スコアアップに欠かせないのがパターラインを正しく読み取ること。 パターのラインを読み間違えると、グリーンに乗せるまでの努力も吹き飛んでしまいます。ここでは、失敗しないパターラインの読み方をわかりやすく紹介します。
パターラインとはグリーン上を転がるボールの軌道
“自然のあるがままに!”がフィロソフィーのゴルフでは、フェアウェイにアンジュレーションと呼ばれる自然の造形物や人工の起伏があります。
パッテイングを行うグリーンにも起伏・アンジュレーションが作られています。
そのためグリーン上のボールを打つと、ボールは様々なラインを描いて転がります。
この軌道がパターラインです。
このラインを読み取ることが出来ればパッテイングの成功率が上がり、スコアアップにつながります。
パターラインを決める要因はグリーンの傾斜、芝の速さや、芝目の強さ・目の向きです。
このうち最もパターラインに影響する要因がグリーンの傾斜・アンジュレーションです。
プロのトーナメントでは風の強い日は風の影響まで計算することが必要ですが、アマチュアのゴルフでは大まかなグリーンの傾斜・アンジュレーションを正しく読むことがスコアアップに直結します。
パターラインの読み方! 10のメソッド
ここでは、失敗しないパターラインの読み方10のメソッドをご紹介します。
グリーンに近づきながらグリーン全体の傾斜を読む
グリーンに上がってしまうとグリーン全体の傾斜・アンジュレーションが見えにくくなります。
グリーンから離れた地点からは、グリーンの背景や高い木々など周辺の地形との関係で大きなアンジュレーションを読むことが可能です。
グリーンの傾斜・アンジュレーションを読み取るためのポイントは、グリーンの中で最も高い地点と、最も低い地点を見つけておくことです。
そうすることで、高低差や位置関係が明確になります。
また、グリーン周りからカップに向かってショートアプローチをするときは、グリーンでのボールの転がり具合を見て、パターラインを事前に読みとる習慣をつけておきましょう。
初めにボールの後方から傾斜をしゃがみ込んで読む
グリーンに上がったら、ボールの後方からしゃがみ込んだ姿勢で、ボールとカップの間の傾斜を読みましょう。
ポイントは「しゃがみ込んでみる」です。
目線を低くして地面に近づけることで、登り・下りや、傾斜の程度が見えてきます。
このとき、先ほど見つけたグリーンで最も低い地点がボールとカップを結ぶラインの右サイドにあれば、パターラインはスライス傾向ということになります。
逆に、最も低い地点がラインの左サイドにあれば、パターラインはフック傾向です。
カップの向こう側からボールをみて傾斜を確認
カップがボールより低い位置にあるときは、カップの向こう側にまわってボールとの位置関係を確認しましょう。
カップから見直す理由は、高いところから見るよりも低いところから見る方が傾斜の程度がよく分かるからです。
ときどき、どちらから見ても上りに(あるいは下りに)見えることがあります。グリーンのピンの位置は、意図的に騙し絵のような設計になっていることもあるので、要注意です。
迷ったときは一番低い地点からカップとボールの位置関係を確認
パターラインがどうなっているのか、迷ったときは、先ほどのグリーンの最も低い地点からボールとカップの位置関係を確かめてみましょう。
グリーンの最下点に立ってみると、目の位置が低くなるのでボールとカップの位置関係が確認できます。
ただ、パッテイング前に時間をかけ過ぎると同伴のプレーヤーに迷惑をかけるので、パット待ち時間などに邪魔にならないように事前に確認しておくといいでしょう。
同伴のプレーヤーが先に打ったパターラインを参考にしよう
同伴のプレーヤーが先にパットをしたときは、ボールの転がり具合や曲がり具合をよく見て参考にしましょう。
自分のラインと逆の地点から打ったパットは方向が真逆なので、とても参考になります。
カップ付近での曲がり具合、止まり具合もよく見ておきましょう。
自分のラインの両サイドからのパットは曲がる方向や、曲がる程度が参考になるでしょう。
また、雨上がりなどに先発プレーヤーのラインがかすかに残っているときがあります。
これはパターラインを教えてくれるビッグプレゼントです。
カップをオーバーしたときはオーバーしたラインを覚えておく
パットがカップインしないでオーバーしたときは、天を仰がないで、オーバーしたラインを最後まで見届けておきましょう。
返しのパットは、オーバーした軌跡を逆にたどる傾向が強いです。
ラインを覚えておけば安心して返しのパットを打つことが出来ます。
オーバーしたボールのラインを確認する習慣をつけておけば、3パットをしないための予防線となります。
トーナメントで真剣勝負するプロ選手は、カップを外したボールの行方を最後まで見ていますよ。
カップの縁の芝の痛み具合を調ベると転がりの強弱が分かる
カップの縁の芝の傷み具合を調べると、ボールの転がりの強弱が分かります。
午後になるとカップの向こう側の縁にボールが何回も当たってその箇所の芝が傷んできます。
強く当たったときは痛みが激しくなります。
痛みの激しい箇所が自分のボールの位置から見てカップの奥(対面)にあるときは、自分のパッティングラインが下り傾斜である可能性や、芝目が順目である可能性が高いです。
逆に、痛みの激しい箇所が自分のボールの位置から見て手前側(入り口)にあるときは、上り傾斜や芝目が逆目である可能性が高くなります。
「エイムポイント」で傾斜の程度を図れば打ちだしの方向が分かる
エイムポイントとは、アダム・スコットやリディア・コーが採用している、指を立てて打ち出しの方向を決めるメソッドです。
まず、カップに正対して立ち傾斜によって左右の足が感じ取る重力の差、つまり、左右の傾斜の程度を5段階で記憶します。1がフラットで、5が急傾斜です。
例えば左足下がりのフックラインで傾斜の程度を3段階目とします。
次に、ボールの位置に戻り、3本の指を立てます。
立てた指の左端の指を、カップの右縁に合わせます。
このとき一番右側の指が指し示す位置がボールを打ち出す位置となります。
スライスラインのときは、この逆で、一番右の指をカップの左縁に合わせる事になります。
このとき一番左端の指がボールを打ちだす位置となります。
正確を期す人なら、専門のスクールに通って、足の裏から傾斜の程度を感じ取るために水準器を使ってトレーニングをするとのことです。
アマチュアの方なら、大まかな傾斜を知るために何回か試してみてはいかがでしょうか。
グリーンのアンジュレーションマップを作ろう
よく行くゴルフコースやホームコースでは、各ホールの起伏を記したアンジュレーションマップを作っておくと便利です。
カップの位置は、グリーンキーパーが芝生の保護のために、数カ所をローテーションでまわしています。
カップの位置は日替わりですが、グリーンのアンジュレーションは変わりません。
アンジュレーションを書き込んだマップに、その日のカップ位置を旗で立てれば一目でパターラインが確認できます。
クラブコンペに出場するシングルプレーヤーは、アンジュレーションマップを作っている人が多いですよ。
芝目が順目か逆目かは芝の色で読もう
パターラインの芝目の読み方に、芝の色で読む方法があります。
芝の色が薄く、白っぽく見えるときは芝目は順目です。
逆目のときは、芝の色が濃く、黒っぽく見えます。
順目は、芝が向こう側に寝ている状態なので、太陽の光が芝の葉に反射して白っぽく見えるのです。
逆目は、芝が立っている状態なので、太陽の光が芝の奥に吸収されるので黒っぽく見えるのです。
ところで、手で芝に触って順目か逆目かを確認しないでくださいね。2打のペナルティになりますよ。
・・・パターラインの読み方10のメソッドを紹介しました。以下ではパターラインの種類と、対処の仕方を初心者向けにわかりやすく解説します。
パターラインの種類と対処の仕方【初心者向け】
初めに、上りや下り、スライスやフックなど基本的なパターラインの打ち方を説明します。
次に、上りのスライスラインや下りのフックラインなど、複雑な組み合わせのパターラインを取り上げてパターン別に対処の仕方を解説します。
最後は、スネークラインや、アマチュアラインとプロラインについての対策編です。
上りのラインと下りのラインにおける打ち方
(A)上りのラインではボールのスピードが遅くなるので、強めに打つ。
(B)下りのラインではボールのスピードが衰えにくいので、弱めに打つ。
右下がりのラインと左下がりのラインの打ち方
(1)右側が低くなっているスライスラインでは、カップの左サイドを狙う。
(2)左側が低くなっているフックラインでは、カップの右サイドを狙う。
フラットやストレートなどシンプルなラインは別として、ボールが転がる軌道=パターラインは上の(A)(B)と(1)(2)の組み合わせで決まります。
組み合わせによるパターンは4つです。それぞれの打ち方は次のようになります。
組み合わせによる4つのラインの打ち方
(A)×(1):上りのスライスラインでは、カップの左サイドから強めに打つ
(A)×(2):上りのフックラインでは、カップの右サイドから強めに打つ
(B)×(1):下りのスライスラインでは、カップの左サイドからジャストタッチで打つ
(B)×(2):下りのフックラインでは、カップの右サイドからジャストタッチで打つ
スネークラインと対処の仕方
蛇のように左右にうねっているラインのことをスネークラインといいます。
スネークラインは、1ベントの大きなグリーンなどでときどき遭遇する最も読み方の難しいパターラインです。
一度グリーンから離れて見直したり、最も低い箇所からボールとカップを見上げて曲がり具合を判断するくらいしか読み方を思いつきません。
一つだけ、対処する方法があります。
それは、フックからスライスなど弾道が変わる箇所・結節点を見つけて、そこを第一目標として狙う方法です。
結節点を適切な速さで通過すれば最終目標のカップに到達することが期待できるからです。
アマチュアラインとプロラインとは?
よく言われるアマチュアラインとプロラインとはどのようなラインでしょうか?
アマチュアラインとは、傾斜の影響で曲がったボールがカップに届かないで、カップをかすめるように転がるイメージのラインのことです。
アマチュアに多いミスなのでアマチュアラインと呼ばれています。
プロラインとは、ボールがカップの側面からカップインする力強いイメージのラインのことです。
曲がり具合を大きく見てホールのサイドからカップインさせるイメージです。
アマチュアが打ったパターラインがカップインしにくい原因は、ラインに乗せようとするあまり、ラインに気をとられて勢いのないボールになり、カップから遠ざかりやすくなるからだとされています。
対策としては、ラインに乗せようとしないで、仮想のカップ(目標)を想定して直線的に打つと、カップインしやすくなります。
またプロラインがアマチュアラインに比べて入りやすいのは、カップの横・サイドも含めたカップインの入り口が広いことが理由の一つと推定されます。
アマチュアラインになりやすい方は仮想のカップを想定して、その目標に向かって真っ直ぐ打つことに集中するといいでしょう。
まとめ
失敗しないパターラインの読み方10のメソッドと、複雑なパターラインへの対処の仕方をご紹介しました。
ゴルフのショットは空を飛ばすので、風の影響を受けて弾道が曲がりますが、パットは地面を転がすので、グリーンの起伏・アンジュレーションで曲がり具合がほぼ決まります。
グリーンにアンジュレーションがあるからこそゴルフは面白く・興味がつきないと言えます。
パターが決まると、次のホールのティーショットも気持ちよく打てますよ。
どうぞ記事を参考に、グリーンを攻略してゴルフライフを楽しんでくださいね。