滋賀県湖南市に位置する「甲賀カントリー倶楽部」
派手な豪華さはありませんが、ゴルファーの「腕」を実直に試してくれる堅実なコースです。
特に
「スタート前にしっかり練習したい」
「スライスを克服したい」
と考えるゴルファーにとって、ここは最高の練習場となるかもしれません。
今回、ラウンドで感じた戦略性、名物グルメ、万が一のトラブルまで、リアルな姿をレビューします。
【到着〜練習場】実用的なクラブハウスと、充実の「無料アプローチ」
アクセスは新名神高速道路の「信楽IC」から約10分(8km)と良好です。

クラブハウスの外観は、豪華さより「機能的」で実用的な印象。中に入ると目の前がフロントで、対応は非常にスムーズかつ親切でした。

フロント右手のプロショップは、一般的な用品に加え、冷凍ピザや地酒なども扱うユニークな品揃え。ロッカールームは清潔で「標準的」な仕様です。

特筆すべきは「無料のアプローチ練習場」
このゴルフ場の「ウリ」は、練習施設の充実度です。

パッティンググリーン(無料)はもちろん完備。ドライビングレンジ(有料)は30ヤードと短く、物足りなさを感じるかもしれません。

しかし、その短所を補って余りあるのが、広々としたアプローチ練習場です。

なんと50ヤード近い距離を打てるスペースが確保されており、しかも無料で利用可能。バンカー練習場も併設されており、スタート前の調整に最適です。
【実戦ラウンド】ゴルフ歴1年を襲う「右OBの恐怖」と「芝目の罠」
甲賀カントリー倶楽部には、白ティー(レギュラー / 6,451ヤード)とバックティー(6,853ヤード)などが設定されています。
今回、筆者(ゴルフ歴1年)は、その間にある「青ティー」からプレー。白ティーより明らかに長く、PAR3が200yd前後と非常にタフに感じました。
「右OBの恐怖」とメンタルの戦い
このコースの印象は、とにかく「狭い」こと。 特にアウトコースは、常にOBが頭をチラつきます。筆者(スライサー)もプレッシャーに負け、力んで右の林へ...。

ドライバーで飛距離を稼ぐホールというよりは、いかに平常心で「フェアウェイの真ん中に優しく置きにいけるか」、自分のメンタルが試されるコースでした。まさに「スライサーの特訓」に最適なレイアウトです。

フェアウェイは比較的綺麗に管理されていました。
(場所により鹿のフンもありますが、ご愛嬌)
注意すべきはラフ。通常は問題ありませんが、グリーンをオーバーした奥のラフは別物。深く沈み、脱出困難です。アプローチは「奥目絶対NG」が鉄則。
バンカーは要所にありますが、砂質やアゴは比較的優しく、OBよりは「入ってラッキー」と感じることもありました。

また、16番は池越え、18番はフェアウェイ中央に木がそびえ立つホールなど、最後まで戦略性を要求されます。プレー進行は非常にスムーズでした。
悪夢の5パット...「芝目」が惑わす難グリーン
当日のグリーンスピードは9.7フィートとコンディションは良好。

しかし、このグリーンは一筋縄ではいきません。 数字上は「やや速め」ですが、アンジュレーション(起伏)に加えて「芝目」がかなり効いています。
その罠に、筆者は見事にハマりました。

象徴的だったのがINの10番PAR5。2オンし、約5mのイーグルチャンス。しかし、速さを意識しすぎたファーストパットがどショート。バーディーパットも届かず、結果は合計5パット。
さらにOUTの2番PAR5でも2オンしながら、痛恨の3パット。特定の場所からは驚くほど遅く、返しは速い。チャンスが一転ピンチになりかねない、奥深いグリーンでした。
【ラウンド後】噂の絶品キムチと、突然のアクシデント体験
プレーの楽しみといえば、ランチタイム。

筆者は「担々麺」(+320円)を注文。味は可もなく不可もなく。同行者の「灰干し焼き鯖定食」(+420円)は、「骨がほとんどなく美味しい」と絶賛でした。追加料金なしのカレーもあります。

そして、今回のラウンドで最も印象に残ったグルメが「山菜キムチ」です。
これは別途注文するおつまみメニュー(料金不明)。同行者が注文し頂きましたが、これが大当たり。シャキシャキの食感と絶妙な旨味で箸が止まりません。4人で2人前を頼みましたが、美味しさのあまり完食です。

アクシデント発生!レンタルシューズの対応力
実は今回、前半の終わりがけに筆者のスパイクが壊れる(ソールが剥がれる)アクシデントが発生。
昼休憩中にフロントに相談したところ、「すぐにサイズをご用意します」と迅速に対応。550円でレンタルシューズを貸し出してくれました。サイズも豊富に揃えているとのことで、午後のプレーも無事に続行できました。この迅速な対応には、ゴルフ場への信頼度が上がりました。
プレー後の癒し(と、小さな注意点)
プレー後は大浴場で汗を流します。浴場は清潔で、大きな浴槽が一つ(サウナなし)。疲れを取るには十分です。
一点だけ、非常に細かいですがリアルな情報として、備え付けのドライヤーが「よくある風量の弱いタイプ」でした。髪の量が多い方はご注意を。
総括:スライサーの特訓場、コスパ良好な堅実コース
甲賀カントリー倶楽部は、10月のプレーで1万円前後という、非常にコストパフォーマンスに優れたゴルフ場でした。

豪華さはありませんが、充実したアプローチ練習場、芝目まで読ませる本格的なグリーン、そして「右OB」という明確なプレッシャー。

「楽しみながら上達したい」と考えるアベレージゴルファーや、特に「右へのミスを矯正したい」スライサーの方にとって、ここは最高の「特訓の場」になるはずです。
あの山菜キムチを味わうためだけでも、再訪の価値は十分にあります。



















































