「名神」の名を冠し、格式高いイメージを抱かせる「名神竜王カントリー倶楽部」
しかし、その実態は「驚異的なコストパフォーマンス」と「ストレスフリーなプレー環境」を両立させた、ゴルファーにとって理想郷のような場所でした。
今回は、私が実際に体験した一日の流れに沿って、その魅力を余すところなくお伝えします。
ゴルフ場到着~スタート準備
ゴルフ場に到着し、車を寄せるとすぐにスタッフの方が駆け寄り、笑顔で迅速にキャディバッグを降ろしてくれます。この日の素晴らしい一日を予感させる、気持ちの良いお出迎えです。

クラブハウスは、まるでホテルのロビー。御影石のフロントと高い天井が、上質で落ち着いた空間を演出しています。受付を済ませて向かったロッカールームも、広々として清潔感がありました。

さて、スタート前の練習ですが、ドライビングレンジ(打ちっぱなし)はありません。 ラウンド前にしっかり打ち込みたい方は、ご注意ください。一方で、パッティンググリーンは3ヶ所と充実。(今日は、2ヶ所使用可能でした。)

今日のグリーンスピードは「9.5フィート」とやや速めの表示で、ここでしっかりタッチを合わせておかないと後で苦労することを、この時はまだ知りませんでした。

いざラウンドへ!前半の部

この日のスタートは9時。特筆すべきは、組数がそれなりに入っているにも関わらず、OUTコース2時間という驚異的なスムーズさ。前の組を待つストレスがほぼ無く、自分のプレーに集中できる環境が保たれていました。

コースは赤松でセパレートされた美しい丘陵・林間タイプ。A/Bの2グリーン制で、当日は全長6,500ydを超えるAグリーンでした。フェアウェイはフラットに見えても巧みなうねりがあり、ショットの精度が求められます。

しかし、このコースの真の主役は「グリーン」です。平均スコア80台の上級者ですら、この日は3パットを連発。「速いうえに、最後のひと転がりで切れる」という非常に繊細なグリーンに、多くのプレーヤーが手こずっていました。

だからこそ、スコア100切りを目指すゴルファーにとっては、スコアメイクに固執するよりも「タッチを合わせる絶好の練習機会」と割り切って楽しむのが、この難グリーンを満喫する秘訣かもしれません。
【プレーTIPS】カート利用の注意点
ラウンドをより快適にするための注意点が一つあります。カートにリモコンがありません。 フェアウェイ乗り入れオプション(有料:1,100円/一人)を利用しない場合、毎回カートに戻って運転する必要があります。

ボリューム満点の昼食
後半への活力を養う昼食。私が注文したのは「ミックスフライ定食」(食事付きプラン+660円)大きなエビフライやヒレカツなど揚げ物5種が乗った、食べ応え抜群の一皿です。午後のプレーを考えると嬉しい悲鳴が出るほどのボリュームでした。

もちろん、他のメニューも魅力的です。同伴者が注文した「梅うどん」は、麺自体に梅が練り込んであり、うだるような暑さの夏ゴルフには、この清涼感がたまらないと絶賛していました。 さらに驚いたのは、ビールと選べるおつまみ3品の「おつまみセット」をランチにしている方がいたこと。お酒を片手に優雅な昼食、という柔軟な選択肢があるのもこのゴルフ場の懐の深さかもしれません。 ガッツリ系から夏にぴったりのさっぱりメニュー、お酒好き向けまで、あらゆるゴルファーを満足させてくれるレストランでした。

決戦の後半ラウンド!名物18番ホールへ
昼食で英気を養い、INコースへ。こちらも2時間15分とスムーズな進行で、あっという間にクライマックスを迎えます。
その難しさと面白さを最も象徴しているのが、名物の最終18番ホール。

右サイドには昔、龍が住むと言われた大きな池があり、2度の池越えが求められるパー4です。ティーショットは、ただ飛ばせば良いわけではありません。突き抜けないよう距離感をコントロールする必要があり、この日一番神経を使いました。

セカンドも、もちろん池越えです。そして、このホールの真の面白さは、他に類を見ない救済ルールに隠されていました。万が一ティーショットを池に入れても、前方の「第1特設ティー」から3打目としてリスタートできます。驚くべきは、そのセカンドショットで再度池に入れてしまっても、今度はグリーン近くの「第2特設ティー」から1打罰でプレーを続行できるという点。1つのホールに2つも救済ルート(特設ティー)が用意されているのは極めて珍しく、「どこでミスをするか」で次の展開が変わる、まるでゲームのような戦略性を感じさせるホールでした。

私はグリーン奥のバンカーに捕まってしまいましたが、そこからピンを目がける、ごく近距離の下りのバンカーショットは非常にスリリングで、これもまたゴルファーの挑戦意欲を掻き立てる、このホールの醍醐味だと感じました。
プレー後の癒しと驚きの精算
後半のプレーを終え、汗を流すためにお風呂へ。浴槽は2つあり、壁が鏡張りで外の景色も楽しめる、開放的な空間でリラックスできました。
そして、この日最大のサプライズが待っていたのが「精算」です。 プレー代、昼食追加料金、カート乗り入れ料、その全てを含んだ支払総額は、10,180円。

この質の高いコースとサービス内容で、この価格はまさに「破格」の一言。さらに、次回7,980円でプレーできるクーポンまで頂き、再訪を決意するには十分すぎる理由でした。

【総括】最高の休日を約束する「ノンストレス・ゴルフ」
名神竜王カントリー俱楽部は、「5,000円のコースでストレスを感じるくらいなら、10,000円で最高の気分を味わいたい」と考える、本質を知る大人にこそおすすめしたいゴルフ場です。 マナーの良いプレーヤーが多く、進行もスムーズ。純粋にゴルフの楽しさと奥深さに向き合える環境が、ここにはあります。
様々なコースを経験してきた中〜上級者の方なら、きっとこの価値が分かるはず。私も、頂いたクーポンを握りしめ、近いうちに必ず再訪します。