ドライバーをもっと遠くまで、思い切り振れる練習場があったら……。
ゴルフはお金がかかるから、少しでもコストを抑えて練習したい……。
そんな願いを持つ滋賀県のゴルファーに朗報です。琵琶湖の西岸、高島市に、その両方を満たしてくれる可能性を秘めたゴルフ練習場が存在します。
それが今回ご紹介する「安曇川スポーツセンター」です。

この練習場には、ゴルファーを惹きつけてやまない、明確で強力な魅力がありました。
300ヤードの圧倒的スケール感がもたらす「ロマン」
最大の魅力は、その圧倒的なスケール感です。 フェアウェイの距離は、なんと300ヤード。滋賀県内でもトップクラスの広さを誇り、全打席が1階からそのパノラマを望めます。

取材中に常連の方から「あそこの一番奥、300ヤード先の林まで届かせる猛者がいるんだよ」と聞き、打席に立った時の高揚感は格別でした。「自分もあそこまで飛ばしてみたい!」と、ゴルフ好きなら誰もが抱く“ロマン”を掻き立ててくれるのです。
多くの練習場で体験する「奥のネットに突き刺さる」という感覚とは違い、自分の打球の弾道を最後までしっかり目で追える。これは、よりコースに近い実践的な感覚で、飛距離と方向性を磨ける、非常に価値のある練習環境と言えるでしょう。
目を疑う衝撃のコストパフォーマンス「球単価2円デー」
そしてもう一つの強力な魅力が、特定のイベント日に見せる衝撃的なコストパフォーマンスです。 月に2回、特定の曜日・時間限定ではありますが、ボール単価が驚異の「2円」になるイベントが開催されているのです。

「正直、安すぎるだろう」と思わず声が漏れてしまうほどの価格設定。平日限定とはいえ、この価格で思う存分打ち込める機会が月に2度もあるのは、ゴルファーにとって非常に嬉しいポイントです。
練習環境のレビュー:屋外レンジとバンカー
では、具体的にどのような練習ができるのか、各設備を見ていきましょう。

ドライビングレンジは、歴史を感じさせる雰囲気が特徴です。

打席マットには、長年のゴルファーたちの熱意を受け止めてきた跡が見受けられますが、ショットに影響するほどのへたりはありません。むしろ、ダフりを恐れずに気兼ねなく打ち込める安心感があります。

ボールのティーアップはボタン一つのオート方式でスムーズ。

各打席に備えられた年季の入った扇風機が、夏の練習日にはありがたい存在となってくれるでしょう。

レンジ脇には、実践的なバンカー練習場が一つ設置されています。

アゴの高さも程よく、様々なライからのショットが試せます。砂はエクスプロージョンショットの感触を確かめるには十分な量が確保されており、コースのガードバンカーを想定した良い練習になるでしょう。

訪問前に知っておきたい注意点
注意点として、独立したアプローチ・パター専用の練習グリーンはありません。そのため、100ヤード以内のショートゲームを重点的に練習したい場合は、隣接するショートコースを利用するか、インドア施設での練習を組み合わせるのがおすすめです。
練習の幅を広げる2つの強力な選択肢
アプローチやパター、さらに詳細なショット分析をしたい場合、安曇川スポーツセンターには非常に強力な選択肢が2つも用意されています。
一つは、隣接されている「ショートコース」です。別料金でこちらを利用すれば、天然芝からより実践的な練習が可能になります。

そしてもう一つが、同じ敷地内にある別棟のインドアゴルフ施設の存在です。 こちらにはシミュレーションゴルフの「GOLFZON」が導入されており、雨の日はもちろん、『自分のスイングがどうなっているのかデータで客観的に見たい』という日にも最適です。ヘッドスピードや打ち出し角などの数値を元に、科学的なアプローチで課題を克服したいゴルファーにとっては、最高の環境と言えるでしょう。

料金システムと総括

最後に、料金体系などをまとめ、どんなゴルファーにおすすめできるかをご紹介します。
練習場の料金は、入場料や照明料が一切かからない、ボール単価8円の一律料金(プリペイドカード方式)というシンプルなシステムです。

そしてやはり見逃せないのが、イベントデーの存在です。
・2円/球デー: 第2・第4木曜日(9:00~15:00)

・打ち放題(2,000円): 第1・第3木曜日(9:00~15:00)

アクセスはJR安曇川駅から車で約5分。レンタルクラブも用意されているため、まだ自分のクラブを持っていない初心者の方や、仕事帰りにふらっと立ち寄りたい方でも安心です。

【総括】どんなゴルファーにおすすめか?
ここまでレビューしてきた安曇川スポーツセンター。その魅力を一言でまとめるなら、「気分と課題で選べる、懐の深い総合ゴルフ練習拠点」と言えるでしょう。
特に、以下のようなゴルファーには、最高の練習環境となるはずです。
・屋外の開放感と、インドアでのデータ分析を両立させたいゴルファー
・ショートコースも活用し、一日中ゴルフ漬けになりたい熱心なゴルファー
・イベントデーを狙って、集中的かつ経済的に打ち込みたいゴルファー
屋外レンジで豪快に飛ばすロマンを追い求めつつ、隣接されているショートコースで徹底的にアプローチ練習。そしてインドア施設で科学的にスイングを分析する。そんな理想的な使い分けができるのが、この施設の最大の強みかもしれません。
最後に、常連さんから伺った重要なアドバイスを一つ。 「冬は雪が積もるから、行くならシーズン中がいいよ!」 天候や目的に応じて施設を使い分け、充実したゴルフライフを送ってください。