ゴルフを愛する皆さん、練習してますか?
今回は神奈川県小田原市の「小田原城カントリー倶楽部」からラウンドレポートをお届けしていきます。
標高650mの高台から湘南の海をのぞむ同倶楽部は、「天空のゴルフコース」というキャッチフレーズに相応しい、開放感あふれる眺望を大きな魅力としています。また、強烈なアップダウンこそあるものの、コースの全長自体はレギュラーティから6,080yardと短いので、ベストスコア更新も夢ではありません。

「天空」への道のりは険しいけれど、人のやさしさを感じる
西湘バイパス「石橋IC」から約10kmの高台にある同倶楽部。JR・東海道本線の「根府川駅」からは、完全予約制の倶楽部バスも運行しています。

同倶楽部までは険しい山道が延々と続くため、「この道で合ってるのかな?」と不安を覚えるかもしれませんが、随所に設置されている案内看板が、その不安をキレイさっぱり払拭してくれます。

また、いくつかの案内看板には、はやる心に平穏をもたらす、印象的なフレーズが記されています。

レンガ調のエントランスゲートは、歴史と風格を感じさせる趣きです。

クラブハウスに横付けすると、イイ感じに日焼けしたスタッフさんが歩み寄ってきて、ゴルフバッグや手荷物を預かってくれます。

広々とした駐車場からは、ワクワク感を呼び起こす景色が目に入ってきます。

チェックインの手続きは、楽天GORAのアプリがあると至極スムーズです。
この日のプレーフィは、日曜のランチ補助付きプランで15,900円+ゴルフ場利用税400円でした。

はやる気持ちを抑えながら身支度を整えて、最終調整へと向かいます。
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ベントグリーンの芝目は“山から海に向かって順目”
クラブハウスを出ると、思わず「おおーーっ!」という声が漏れる、圧巻の風景が広がっています。

練習施設は、パッティンググリーンに加え、コンパクトなドライビングレンジと素振り場が用意されています。

まずはマスター室で、24球330円の貸出ボールをゲットします。

ドライビングレンジは、奥の3打席が50yardほどのアプローチ、手前の2打席が目の前のネットに打ち込むスタイルです。

ネットに打ち込む打席では、ドライバーを含めた全クラブを使えますが、ウェッジではボールがネットを飛び越えてしまうかもしれません。

ちなみに身体をほぐすことやスイングの感覚を呼び起こすことがメインであれば、素振り練習場だけでも十分かもしれません。

パッティンググリーンは、広々&爽快! この日のグリーンスピードは9.0ft程度でしたが、ラウンド時に注意しておきたいのは「芝目」です。
芝は高麗ではなくベントなのですが、“山から海に向かって順目”になっていて、ホールによっては傾斜よりも芝目の影響の方が強いことがあるのです。
印象的なホールが目白押し! 一味違う充実感を味わえるはず
それではティーオフ! この日は、OUTコースの1番ミドル(レギュラーティから380yard)からスタートです。

ティーマークは、バック/レギュラー/レディースというシンプルな3種類。OUT/INのスタートホールには、狙い目や注意点などを教えてくれるスタッフさんが待機しています。

乗用カートはリモコン式。GPSナビも搭載されていますが、旧式タイプのため画面が見づらく、タッチパネルの反応もイマイチではありました。

打ち上げのホールでは、長~いタイプのピンフラッグが使われています。2019年のルール改正により、「ピンは挿したまま」がスタンダードになりましたが、それ以前はピンの抜き挿しが意外と負担だったかもしれません。

2番ショート(同192yard)は、風の影響を受けやすい打ち下ろしながら“ラッキー”も期待できるレイアウトになっています。

コース内では、トビが優雅に旋回している姿を見ることもできますが、カートに積んだ手荷物のチャックはきっちり閉めておきましょう。

3番ミドル(同294yard)ならびに5番ミドル(同313yard)は、打ち上げながら距離がかなり短いため、打ち込みに注意しながらアグレッシブに攻めていきたいところです。
こちらの写真は、5番ミドルのグリーン上から振り返ったものになります。

続く6番ロング(同626yard)は、狭くクネクネと打ち下ろしていく“超名物ホール”となります。

数字上の距離は長いものの、セカンド以降は強烈な打ち下ろしが続くので、ティーショットは方向性を重視した200yard程度で十分です。

ご覧の通り、セカンドショット付近からは、強烈な下り斜面になっています。

サードショット付近からグリーンまでも、下り傾斜が続きます。また、グリーンが奥に向かって順目で速いので、ショート気味に打つぐらいでちょうどよくなると思われます。

グリーン上から見える景色は、端的に言って「最高」です。

7番ミドル(同453yard)は、クリスマスツリー(もみの木)を避けながらフェアウェイキープを目指します。

続く8番ミドル(同276yard)は、「最強二段グリーン」を謳っているものの、ちょっと盛りすぎなので気楽にいきましょう。

そして、クラブハウスと相模湾を見下ろす9番ショート(同198yard)が、OUTコースのフィナーレを爽快に飾ります。

光が差し込むレストランは、眺望を重視して横に長~くレイアウトされています。

小田原周辺のゴルフ場では、肉厚でジューシーな「アジフライ(+300円)」を選んでおけば間違いありません。

盛りだくさんのOUTコースとお腹いっぱいのランチを経て、後半のINコースへと向かいます。

10番ミドル(同377yard)は、高低差100mを打ち下ろしていく、いきなりの“名物ホール”。打ったボールの行方は、ティーグラウンドならびに100m下にいる2人のスタッフが、シーバーで連携しながら見守ってくれます。

12番ミドル(同346yard)と13番ロング(同484yard)は、池絡みではあるものの、平坦なレイアウトになっています。

そうそう、同倶楽部をラウンドする時には、ときどき後ろを振り返るようにすると、美しい景色をさらに楽しむことができるはずです。

大きな池がグリーンを守っている13番ロングは、マネジメント力も試されます。

平坦なホールの連続でホッとしたのもつかの間、14番ショート(同168yard)は、目を疑うような打ち下ろしになっています。

同ホールではピンポイントのショットが求められ、風の計算も重要になってきます。風がアゲインストの場合は、30~40yardほど戻されることも珍しくありません。
そのため、普段よりも少し多めにクラブを持っていかないと、先ほどの階段を何度も往復することになります(135yardと決めつけてしまった筆者は無駄に疲弊しました、汗)。

もうひとつのパー3である17番ショート(同158yard)は、絵に描いたような池越えと馬の背グリーンが特徴です。

18番ロング(同435yard)は、大きな砲台グリーンが待ち受けているものの、十分にバーディを狙っていける構成になっています。

天空を舞台にした「小田原城カントリー倶楽部」では、通常のラウンドとは一味違う充実感を味わえるはずです。風の強い日には苦労しそうですが、一度はラウンドする価値のあるコースと言えるでしょう。
p.s. 私事で恐縮ですが、大学時代からの友人が人生初の100切りを達成しました!(前半OUT・ギリギリ49からの、後半IN・46の95は、猛暑の中で価値があります)