秩父の山あいで、景色と戦略がきっちり噛み合う18ホール
秩父で「自然の濃さ」と「ゴルフの面白さ」を両方味わいたいなら、キングダムゴルフクラブはかなり有力な一軒だ。埼玉県秩父市荒川小野原に位置し、18ホール・パー72・6,746ヤードの丘陵コース。全体には高低差があるが、各ホールはフラットに整えられていて、山岳コースらしい息苦しさは薄い。その一方で、池や奇岩、視覚的なプレッシャーが要所に効き、景色に見とれていると足をすくわれる。
🎯 練習場のテーマ|“練習場なし”で、いきなり本番に入る
キングダムにはドライビングレンジがない。アプローチやバンカー練習場の案内もなく、ラウンド前はストレッチとイメージづくりを済ませ、そのまま1番ティーへ向かう流れになる。最初は不安に見えるが、このコースは何球も打って整えるより、ホールの景色とレイアウトに順応しながらゲームを作るタイプ。練習場がないことさえ、このコースの個性として成立している。

🏨 施設概要|肩ひじ張らずに過ごせる、実用派クラブハウス
クラブハウスはラグジュアリーを押し出すより、気持ちよく一日を回すための機能性を大切にした印象だ。キャディバッグの積み下ろしやプレー後のクラブ清掃はセルフ、受付はスタート30分前までと決められており運営は明快。館内の服装ルールも“清潔感のある標準的な服装”とわかりやすく、変に構えずに来場できる空気がある。パウダールームもあり、朝のパンとコーヒーのサービスもあるとまさにサービス大盛りである。


🚗 アクセス|近場ではないが、走る価値はある
アクセスは“近いから行く”コースではない。車なら関越自動車道・花園ICから31km以上、皆野寄居有料道路経由で約55分、飯能側から国道299号線経由で70分弱が目安になる。電車なら西武秩父駅からタクシーで約15分・3,000円前後。クラブバスはなし。それでも秩父の山並みが近づくにつれて気分が切り替わり、到着した瞬間に「来た意味」を感じやすい。遠さ込みで楽しむタイプのゴルフ場だ。

🧰 設備|セルフ時代の“ちょうどいい快適さ”
プレーは5人乗りのリモコン付き乗用カートによる完全セルフ。しかもGPSナビ付きで、距離確認や進行管理がしやすい。練習場こそないが、コース内には冷暖房と自動販売機を備えた休憩所(OUT6番・IN15番)があり、夏冬の快適さも確保。レンタルはクラブ4,400円〜、シューズも用意ありで、男女対応。手ぶらに近いラウンドにも対応しやすい。
🍽️ レストラン|追加料金を気にせず選べる安心感
食事の評判はかなりいいように思われる。何といってもどのメニューも「追加料金なし」である点には感動を覚えた。ゴルフ場によくある“ほぼ追加料金前提”のわかりにくさが少なく、安心して選べるのが強い。ラウンド後に食事の印象まで残るのは、リピート率が高いコースの共通点でもある。

🌲 コースの魅力|8番、18番、そして7番が忘れにくい
このコースを象徴するのは、グリーン手前に水面が張り出す8番ショート、グリーン奥の池が効く18番、そして奇岩が迫る7番の景観だ。どれも“写真映え”で終わらず、ちゃんとプレーヤーの判断を揺さぶってくる。全体に高低差はあってもホール単位ではフラットに作られているため、極端な打ち上げ打ち下ろしは少なく、景色の迫力とプレーのしやすさが同居している。「また挑戦したくなる」と言う口コミが多く見られる理由はこのあたりにある。


✅ まとめ|秩父まで来る意味を、ちゃんと返してくる
キングダムゴルフクラブは、アクセスの気軽さで選ぶコースではない。
その代わり、秩父の自然、印象的なホール、満足度の高いランチ、快適なセルフ運営で、“ここまで来た意味”をしっかり返してくる。景色で緩ませ、レイアウトで締める。その緩急が心地いい。雑誌的に言えば、秩父遠征の正解候補。
そんな言い方がよく似合う一軒だ。



















































