ゴルフの捻転とは?捻転の基本や捻転不足を解消する方法を紹介!
力いっぱいスイングしているつもりなのに、全然球が飛ばない人は「捻転」に問題があるかもしれません。
ゴルフのスイングは、「捻転」によってスイングパワーを効率的に伝えることで飛距離を出します。
捻転が正しくできていないと、せっかくのパワーがスイングに伝わらず、球が遠くに飛んでいきません。
それだけでなく、捻転ができないスイングは「手打ち」になってしまうため、ミスショットの原因となることも…。
この記事では、そんな捻転の悩みを解決するために、捻転の重要性や身につけるための練習方法を紹介します。
ゴルフの捻転とは?
捻転とは「ねじれて(ねじって)向きが変わること」です。
ゴルフのスイングにおける捻転は、下半身と上半身の回転差により生まれます。
ゴム板をねじる動作を想像してみてください。ねじるには、片方を固定しながら反対側を回転させる必要があります。
このねじれたゴム板から手を離すと、勢いよくもとに戻ることも想像できるでしょう。
ゴルフの捻転も同じように、下半身と上半身で回転量に差をつけることでねじれを生むことで、スイングスピードをより速くできます。
ゴルフにおける捻転はどのような動きになるのか、上半身と下半身に分けて確認しましょう。
上半身の捻転
上半身の捻転は、おもに肩の動きが重要です。
テイクバックから右肩を肩甲骨から引くイメージで回し、構えた位置から90度を目安に回します。(左利き場合は反対)
うまくいかない人は、お腹を右に向けるように動かしてみてください。
このとき顔が右を向いてしまうとパワーが逃げてしまうので、顔を動かさないように注意しましょう。
下半身の捻転
下半身の捻転は、脚をしっかり固定したうえで、腰を回すことで生まれます。
トップの位置で、右股関節あたりにねじれを感じることができれば正解です。
(左利きの場合は左股関節)
上半身が90度回転するのに対して、腰は45度回転するのが目安になります。
これにより腰と上半身の間で捻転差が生まれ、スイングがより力強くなるのです。
下半身の捻転は、腰を中心に脚と上半身それぞれでねじれを感じることを意識しましょう。
捻転ができていないと何がおこる?
ゴルフにおいて捻転ができてない状態には2パターンあります。
1つ目は、上半身も下半身も回転せずに手打ちになっている場合です。
手打ちになると、腕の力にだけ頼ることになるので、スイングスピードが上がらず飛距離も伸びません。
スイングの再現性も悪くなるので、ミスショットも目立ってしまうでしょう。
2つ目は、上半身も下半身も同じだけ回転してしまう場合です。
さきほど例に挙げたゴム板でイメージすると、ねじらず板のまま回転しているイメージになります。
この場合は手打ちに比べると体幹も使えるので、一見安定したように見えるかもしれません。
しかし、実際にはねじれにより生まれるパワーが使えていないほか、脚が固定できていないためスイングが不安定になってしまいます。
ゴルフで捻転が不足する原因と解決策
ゴルフのスイングでは捻転が大事です。
しかし、それが頭でわかっていてもいざ実践しようとするとなかなかできずに悩んでしまうこともありますよね。
捻転不足になる原因はどこにあるのでしょうか。
なにが原因で捻転不足なってしまうのか、詳しく紹介します。
捻転不足になってしまう大きな原因は体の硬さ
捻転不足の大きな原因は体の硬さです。
体が硬いと、下半身を固定した状態で肩や腰を回そうとしても途中で止まってしまうため、捻転差がつけられません。
無理をして肩や腰を回そうとすると、上半身の動きに引っ張られて下半身も回ってしまい、結局捻転差が生まれずにパワーも逃げてしまいます。
捻転不足を改善するためにはストレッチとスイングの大きさに注意
捻転不足を改善するには、まずストレッチで体を柔らかくすることが大事です。
とくに、股関節や肩甲骨まわりの可動域を広げることを意識しましょう。
上半身のストレッチは、手を後ろで組んで、肩甲骨を寄せるように引く動きや、壁に両手をついてのけぞるような動きが効果的です。
下半身のストレッチは、仰向けに寝て膝を胸の位置まで抱える動きや、足の裏を合わせてあぐらをかくように座り、上体を前に倒す動きなどがあります。
ストレッチは効果が出るまで少し時間がかかってしまいますが、ゴルフだけでなく日常生活もラクになるのでぜひ続けてみてください。
ストレッチ以外の改善方法は、バックスイングでのクラブの上げ方があります。
スイングを大きくしようと、バックスイング時に必要以上にクラブを上げてしまうと、下半身の固定がほどけて捻転ができないので、スイングを大きくしすぎないように注意しましょう。
捻転しすぎも問題?
ゴルフにおける捻転には、スイングスピードを上げて飛距離をアップさせるだけでなく、動きを最小限にしてスイングの再現性も高める効果があります。
では、捻転はすればするほどよいのでしょうか?
実はゴルフでは、捻転しすぎもNGと言われることがあります。
捻転をしすぎるとどうなってしまうのか、詳しくみていきましょう。
捻転しすぎると体重移動に影響がある
右利きの場合、体の回転と同時に体重が右足に移動します。これが、ゴルフのスイングでいう体重移動です。
体を捻転させようと、腰を回転しすぎると右足に体重が乗りすぎてしまうため、切り返しの際に左側に体重移動をしきれず、振り遅れてしまうことがあります。
左足への体重移動ができないと、パワーも伝わらないため飛距離も伸びません。
また、インパクト時に体が開いてしまうため、スライスの原因にもなってしまいます。
スイングの再現性がなくなる
ゴルフで捻転しすぎると、スイングの再現がむずかしくなります。
捻転を大きくするほどスイング自体も大きくなり、オーバースイングの状態になってしまうからです。
一般的に、オーバースイングになるとスイングのリズムが取りづらくなるため、同じスイングを続けることが難しくなります。
ゴルフは、スイングの再現性が大事です。
捻転のしすぎで、オーバースイングにならないように注意しましょう。
前傾姿勢が崩れてしまう
捻転差を意識して捻転しすぎると、クラブに引っ張られて前傾姿勢が崩れてしまうことがあります。
ゴルフでは、アドレス時に作った前傾姿勢を保ってスイングすることが大事です。
スイング中に前傾姿勢が崩れてしまうと、手元の位置が変わり、正しくインパクトができません。
トップの位置で体が伸び上がっている形にもなるため、スイングの見た目にも影響があります。
捻転差を大きくしようとするあまり、前傾姿勢が崩れるようなスイングにならないように注意しましょう。
ゴルフの捻転を身につける練習方法
ゴルフの捻転は、普段の生活でやらない動きであるため、感覚を掴むのが難しいです。
しかし、捻転ができていないと飛距離やショットの安定性に大きな影響があるので改善したいですよね。
ここからは、捻転の感覚を掴むための練習方法や捻転のためのエクササイズをみていきましょう。
腕組ドリル
ゴルフを始めたばかりの人や体が固い人は、腕を使ってクラブを上げてしまうことが多いです。
そうならないために、まずはクラブを使わずに捻転の感覚を掴みましょう。
クラブを使わずに捻転の感覚を掴むためのドリルが「腕組ドリル」です。
やり方は簡単で、胸の前で腕を組んだ状態でバックスイングをするときのように体をねじります。
このとき、右利きの人は左肩が上がらないように注意してください。
おへそや胸を右に向けるようなイメージで体を動かすと上手に捻転できます。
下半身はしっかり踏ん張ってなるべく固定することも意識すると、より捻転を感じられるでしょう。
足踏みドリル
ゴルフの捻転は、下半身と上半身の動きに差をつけることで生まれます。
捻転がうまくできない人は、上半身の動きと下半身のうごきが ピッタリ揃ってしまっているかもしれません。
それを解消するためのドリルが、足踏みドリルです。
クラブを持って構える
腰を回転させながら足踏みをするように左右に体重移動を行う
腰の回転に遅れてクラブが動き始める
上半身と下半身の動きにタイムラグを感じる
テイクバックと切り返しのタイミングで、上半身と下半身の動きにタイムラグが生まれることを意識しましょう。
このタイムラグが、捻転差を発生させます。
おしりから背中を柔らかくするストレッチ
ゴルフで捻転を身につけるには、体の柔軟性も大切です。
柔軟性を上げるストレッチやエクササイズはいくつかありますが、ここでは特に重要なおしりから背中までを柔らかくするストレッチを紹介します。
床に座って左足の膝を立てて右足を乗せる
そのまま右足のももが床につくまで右側に倒す
上体を右にねじって後方に両手をつく
無理のない範囲で肘を曲げて床に胸を近づける
左右反対にして同じ動作を行う
腰と上半身で捻転差が生まれていることを感じながら行うのがポイントです。
おしりから背中までの筋肉が伸びるので、体が固くて捻転がうまくできない人は試してみてください。
適切な捻転を身につけてゴルフをもっと楽しもう!
ゴルフの捻転は、スイングにとって大切な要素です。
適切な捻転を身につけることで、飛距離アップだけでなくショットの安定性も上がります。
最初は難しく感じるかもしれませんが、練習を重ねることで誰でも身につけられるので、少しずつ身につけていきましょう。
また、捻転を身につけるには体の動かし方だけでなく柔軟も大切です。
日々のストレッチや練習ドリルをこなすだけでも、少しずつ体は変化していきます。
ゴルフの捻転を身につけて、スコアアップを目指しましょう!