ゴルフの練習しすぎはNG?練習量の目安と効果的な練習方法

「毎日ゴルフ練習場で200球打っています」これは明らかに練習のしすぎです。 毎日何百球も打って練習しているという方もゴルフ好きの中にはいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、ゴルフの練習をしすぎるとスイングフォームを崩したり、 オーバーワークにより怪我に繋がってしまうこともあります。
そこで今回は、ゴルフの練習しすぎによるデメリットに加え、 練習量の目安や、効果的な練習方法をご紹介します。
ゴルフの練習しすぎによるデメリット

ゴルフ練習場(打ちっぱなし)で満足いく打球が打てず、 たくさん打ち込んだ末、スイングがわからなくなったという経験はゴルファーなら誰しもあるはずです。
ゴルフの練習をしすぎるとどんなデメリットがあるか解説していきます。
練習しすぎのデメリット①:手打ちになりシャンクがでる
ゴルフの練習過多の方に多いのが、「シャンクが出る」といった声です。 練習場で頻繁にシャンクが出始めたら、 疲労によって体の回転が不十分(浅いトップ)になり手打ちになっている証拠です。 回転不足を腕で補おうとすることで、スイング軌道がアウトサイドインになりシャンクがおこります。
シャンクが出始めたら手打ちになっている可能性が高いので練習を切り上げるサインと考えましょう。
練習しすぎのデメリット②:うまく打てていると勘違いが起こる
球数をたくさん打っていると、正しくないフォームやタイミングでもうまく打てるようになってきます。 これは練習場ではゴルフボールが平な場所に止まっているからです。
一見いい打球が打てているので問題ないように思いますが、 "慣れ"によって調整したスイングは毎ショットが勝負になるラウンド中は役に立ちません。 また、間違ったフォームで打ち続けていると変な癖がついてしまいます。
球数を多く打てば不適切なフォームでも一時的に打てるようになるので うまくなったと勘違いする原因になってしまいます。
練習しすぎのデメリット③:調子を崩す原因なる
1つ前の”慣れ”に関連する話です。 球数を重ねると不適切なスイングフォームでも、なんとなく上手く打てるようになります。 しかしこの”なんとなく”の状態を長く続けると変なフォームが体に染み付いてしまいます。
基本から逸脱したフォームによって一時期の不調だけでなく、 癖を取り除くための時間も必要になってしまいます。
上達の妨げになってしまうので、ゴルフの練習は「基本のスイングを再確認する場」と自覚し、自分のスイングと打球を常に確認しながら、一球一球大切に打つことが重要です。
ゴルフの練習を切り上げる目安
練習場に行くとうち放題で200球以上打ち込んでいる人をたまに見かけます。 球数は少し物足らないぐらいがおすすめです。 それよりも少ない球数で1球1球考えながら丁寧に打ちましょう。
練習を切上げる目安①:上限を150球以下で決めておく
練習を始める前に今日は何球打つのか予め上限を決めておきましょう。
初心者の場合は100〜150球 中級者以上の場合は50〜120球も打てば十分です。 学生ゴルフ部でもない限りアマチュアゴルファーが1日200球も打つ必要はないと言っても過言ではありません。(テンポよくアプローチの練習をする場合は別です。)
上限になったら最後の1球がミスショットでもそこで切り上げましょう。 むしろ絶対にいい打球を打つと決めて緊張感を持って打つ最後のショットがとても練習になります。 「うまく打てなかったらもう少し」という甘えはなくし、上限に達したら練習を切り上げるようにしましょう。
練習を切上げる目安②:60分以下の打ち放題にする
練習場に行くと打ち放題メニューがありますね。 短いものだと30分。長いと2時間以上も打ち込める場合もあります。
ゴルフ練習場に行って打ち放題をするときは、60分以下のコースにしましょう。 初心者の方であれば60分もあれば100ぐらい打てるはずです。
90分や120分コースの方がお得な感じがしますが、 後半は集中力が続かず適当なフォームになっているはずです。 短期集中で1球1球丁寧に打つよう心がけましょう。
練習を切上げる目安③:トップやシャンクが連続して出始めた時
練習場で打ち込んでいて、トップやシャンクのミスの頻度が高くなったら、 練習の切り上げサインです。
体が疲れて捻転が不十分(浅いトップ)なっている証拠です。 それ以上球数を重ねてもスイングフォームを崩してしまうだけなので切り上げるようにしましょう。
上達につながる効果的な練習方法7つ!

ゴルフ練習場での練習のしすぎがよくないことはご理解いただけたと思います。 では、練習場にはどれぐらいの頻度で通い、どんな練習をすれば、効率的に上達につなげられるのでしょうか。
効果的な練習方法①:練習場に通う頻度は週1~2回に抑える
毎日のように練習場に通っても充実した内容の練習ができているのであれば、問題ありません。 しかし、闇雲に打っているという方は練習場へ通うのを週1〜2回に抑えてみましょう。 残りの時間は、自宅のパターマットでパター練習やストレッチ、ランニングなど基礎体力強化に充てましょう。
週1〜2回あれば、クラブを握る感覚やボールを打つ感覚も鈍ることなく維持できるはずです。
効果的な練習方法②:練習の目的を明確にする
練習場に行ってなんとなくフルショットばかりしていませんか? 遠くに飛ばすだけの練習をしている方は、目的を設定してから練習場に行くようにしましょう。
練習場では、自分のスイングを振り返り、スコアアップに何が必要か・何が欠けているかを常にチェックすることが大切です。
例えば「アプローチを練習する!」、「アイアンの方向性を磨く」目的を明確にして練習に取り組みましょう。 目的を明確にすれば練習場へ持っているクラブを変わるはずです。 キャディーバックを丸ごと持っていかず、 ウェッジとミドルアイアンだけ集中して練習する日は、 サンドウェッジ、ピッチングウェッジ、7番アイアンのクラブ3本だけで練習場に行くなど、 クラブを絞って持っていくこともポイントです。
効果的な練習方法③:ハーフスイングの素振りで感覚をつかむ
なぜスイングが崩れるか? それはバックスイングやフォローするでは目で確認できないところにクラブがあるからです。まずは目で見える範囲(ビジネスゾーン)のハーフスイングで反復練習を繰り返し、 スイングの基本を身につけましょう。
正しいハーフスイングの方法は以下の通りです。
腕と肩でつくった三角形ラインを意識しアドレスをする
姿勢を崩さないように右肩を軽く引きグリップを右腰下の方向へ
鎖骨と鎖骨の間を支点にするイメージで腕や手の反動に頼らないことがポイント
体幹・腹筋を使ってグリップを元の位置に戻すようにフォローをする
軌道を確認するようにゆっくり動くことがポイント
最初は7時〜5時方向の小さい振り幅から始めて、9時〜3時の振り幅へと徐々に大きくスイングしていきましょう。
効果的な練習方法④:最初の1球はドライバー!
ほとんどのゴルフ場では1ホールめのティーショットはドライバーを使うことになります。 朝一体が回らない状態でもなんとかコース内にドライバーショットを収める必要があります。
練習場でも実際のラウンドを想定し最初の1球はドライバーで打つようにしましょう。
その後は、ウェッジやアイアンなどその日の練習目的のクラブを使って練習を進めていきましょう。
また、基本的に大きい番手のクラブほど難しい傾向があります。 短いクラブは正しいスイングをしやすいという利点があるため、 身体をほぐしながら段階を追って難易度を上げていくのもおすすめです。
効果的な練習方法⑤:必ず的を決めてから打つ
狙う的もなく漠然とボールを打っているだけでは、上達はしません。 練習場でもラウンドしている時と同様に必ずターゲットを決め、 そこを狙うように打つことが大切です。
打つ前にボール後方から狙いを定め、アドレスをとります。 的に向かって一球一球大切に打ちましょう。 コースを回る時を想定し同じルーティンを踏むことが大切です。
効果的な練習方法⑥:ボールを打つときの音を聞く
練習場で打っているとき、乾いた「パチッ」という音がしていますか? それとも重い「ドスン」という音がしてますか?
ボールだけをクリーンに打てた場合は前者の「パチッ」という乾いた音がします。 この音を出せているか意識して耳を傾けておきましょう。
練習場のマットは実際のコースの芝と異なります。 練習場のマットは滑りが良いので、ダフった時でもボールが飛んでくれます。
そのため、練習場では問題なく打てていると思ったのに、 実際のコースに出るとダフってばかりいるなんてことがよく起こります。
このようなミスを防ぐには、練習場では少しトップ目で打つことです。 マットに助けられている打ち方だと、コースに出たときにダフってばっかりですが、 トップ気味の打ち方であれば練習場とコースで大きな違いはありません。
【クラブ別】おすすめ練習メニューと注意点

練習場(打ちっぱなし)でできる クラブ別のおすすめ練習法を紹介します。
ウェッジ(アプローチ)
アプローチが苦手な方は、手打ちになっている可能性があります。 いかに手を使わず体幹で打つことができるかを意識した練習が必要です。
右手→左手の順番で片手ずつ真っ直ぐ飛ばす練習から始める
身体と腕の一体感をつかめるようになったら、両手にして打つ
慣れてきたら、ターゲットを決めて、振り幅を大きくしていく
以上の点を意識して練習するだけで、アプローチのミスが格段に減りますよ。
アイアン
アイアンは以下のことを意識して、練習しましょう。
ボールを打つ前に、ビジネスゾーン(右腰から左腰の振り幅での身体の動き)が正しく動いているか・テイクバックからフォローまで正しい軌道を描いているかを素振りでチェック
手打ちになっていないか・フェースが開いたり閉じたりしていないかなどを細かく確認しながら、ハーフスイングで真っ直ぐ飛ばす練習をする
慣れてきたら、腹筋と体幹でボールを打つことを意識して、ハーフスイングと同じ感覚でトップからフォロースルーまでスイング
真っ直ぐ飛ばない場合は、体幹でスイングすることができず手打ちになっていたり、 フェースが開閉している可能性があります。 スイングを調整しながら一打一打丁寧に練習をしましょう。
フェアウェイウッド
フェアウェイウッドが苦手という方は、以下のポイントを意識して練習してみましょう。
フェアウェイウッドは横振りである
ボールの位置は左足踵の延長線上に置く
クラブのソール(底)で優しく地面に触れるように払い打つ
シャフトが長いため、体の開きが先行しすぎないようにする
以上のことを意識して練習するだけで、格段にフェアウェイウッドが上達します。
ドライバー
ドライバーの調子が悪いという方は、まずアドレスの仕方が正しいかをチェックしましょう。
スタンスは肩幅よりやや広めにとる
ボールの位置は、左足のかかとのやや内側
身体の軸を5度、右側に傾ける
ヘッドの位置をなるべく身体から遠い位置に持っていくことを意識し、大きい孤を描くようにスイングする
以上の点をチェックするだけで、格段にボールが当たりやすくなるはずです。
そして、アイアン同様、まずは腰から腰の高さで小さなスイングで真っ直ぐ飛ばす練習から始めてください。 ハーフスイングで真っ直ぐ飛ばせるようになったらフルスイングで練習しましょう。
まとめ|少ない球数で効果的に練習を!
今回は、ゴルフの練習をしすぎることによるデメリットと、 練習場でのより効果的な練習方法をご紹介しました。
何事もやりすぎは本質が見えなくなるもの。 ゴルフの練習をしすぎて調子が悪いという方は、 一度俯瞰して自分のスイングを確認してみましょう。